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初恋  作者: 藍沢 咲良
80/142

風花 2



「んー、それは微妙な状態ってやつ?」


「そうだね…」


「一ノ瀬くん、あのチャラさじゃん?てっきりギャルっぽい子と付き合うかと思ってたら、まさかの正統派が好みだったとはねぇ…」


「正統派って…」


「で、オープンな感じ?」


「はっきりしない状態だからオープン以前の問題というか…」


「秘めたる恋?」


「うーん…」


言いふらされるのだろうか?

決してそれは良い結果にならなそうな…。


「オープンじゃなさそうだから、田中的には見守ることにしとくわ」


見守る…一体何目線なんだろうか…?


「…うん、そうしてもらえるとありがたいかな…」

困り顔を作って微笑んでおけば問題無いだろう。


「わかったー」


言いたい放題言って、ギャルの田中さんは去っていった。


なかなか美和は、田中さんには慣れない。

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