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初恋  作者: 藍沢 咲良
6/142

始まり 5



「…で?今年のクラスはどうなのよ?」


「んー…ぼちぼちかなあ…」



予備校から歩いてすぐのラーメン屋。

醤油豚骨のスープが美味しい。


「何その気の無い返事。美和の高校、男子の顔面偏差値高めでしょ?」


「高いっちゃ高いけど。高い人はチャラついてる率高いし。取り巻きの女の子派手だし。関わりのない一年になると思う。」



「勿体無いなぁ。じゃあ中間層はどうなのよ?」



「中間な人、いるっちゃいるけど。ただ興味が持てないというか…」


香織が大きなため息をつく。


「美和に彼氏を紹介してもらうのはいつになるやら…」


香織は美人だ。


気さくだし、性格も良い。


男の子との付き合いも上手いみたいで、今の彼氏とは1年記念を先週したらしい。


リア充とは、香織のことだ。


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