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よい武器はなかなか手に入らないものだな。武器屋からでて大通りを歩いている。
進化して急にしゃべり出したナイフをどうしようか。
こいつも人型になるのか?
「残念ながら人型にはまだなれませんよ。」
「人の心を読むな。びっくりするだろ。」
「まだ進化が足りません。これくらいならできますけど。」
ナイフから腕が生えてきた。
すごく不気味だからやめてほしい。みんな滅茶苦茶みてるし。
「不気味はひどくないですか。あなたの武器なんですから。それに心くらいは読めますよ。武器のたしなみです。」
「そんなたしなみはない。というか、マスターとか言ってたし執事的な感じなのか?さっきの腕も燕尾服っぽかったし。」
「危なっかしい主人を助けないとと思っているうちに執事の姿で固定されていました。これからはしっかりサポートさせていただきます。腕だけですけど。」
まあ強化されているし、良しとするか。かなり使い込んでいた相棒でもあるし。
そんなことよりそろそろ奴が来るか。
ズドン!!
空から少女が降ってきた。大きな剣を片手に。
「驚いた?世界を救ってきたから会いに来たわよ。」
満面の笑みでエミリアが言う。あれ、こんなキャラだったっけ?
というか体も一回り大きくなっているんだけど。
俺の特訓ききすぎ?
「早いな。あれから2,3日しか立ってないぞ。」
「あの後、森の深くに行ってたら世界の危機レーダーが反応して侵略者がいたからこの剣で真っ二つに切ってやったわ。というかこの剣すごすぎない?変形するわ。レーザー打つわ。うちの国の最終兵器と同じじゃない。」
「それはネストを救った時もらった奴だからそんなもんじゃないか?」
ネストが崩壊しかかっていたときたまたま通りかかったから、救った後機械の国として復興した時にもらったからかなり強いんだよな。あのときは戦闘経験あまりなかったから兵器として使ってなかったけど。
「いやいや、うちの国の恩人なの?というか個人でこの武器もってるのになんであなたの情報は世に広まってないの?」
「俺がやめてくれって言ったらネストの全技術を使って情報を隠してくれた。」
「なんか、あなたってずれてるわね。」
「普通に暮らしていたいだけなんだって。というかお前こそ、その武器を平気で振り回しているのがおかしいんだよ。その武器は使ってる奴の戦闘力によって制限がかかるからな。そんな簡単に変形しないし、レーザーも打たない。」
変な奴に変って言われても全く納得できない。
「いや、マスターは変ですよ。」
「だからお前も異常なんだよ?ナイフなのにしゃべってるんだよ?」
「やっぱりあなたが一番意味わかんないじゃない。この前はそのナイフ、しゃべってなかったじゃない。」
くやしいが呆れているエミリアに今回は言い返せなかった。