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「ど、どういうこと・・・・・オーガが、魔人に?」
「驚くのも無理はない。これは我が肉体が受肉したその世界で一度しか行うことのできない秘術であるからな」
「ひじゅ・・・・」
ふむ・・・。刺激がつよかったか。
まぁ、いい。この女に王都までの道のりを聞くとしよう。
「吾輩は、王都に向かい、魔王の配下になりたいのだが・・・・」
「魔王様の!?子供が?」
「体は・・・な」
がさがさと気が揺れる音。
降り注いでいた太陽が何かに遮られた。
「こ、今度はサイクロプス・・・・・」
「サイクロプスなら知性がある。我らと同じ魔人だろう」
「こ、この男は、ここらを荒らしている山賊です。逃げましょう!」
「ふむ・・・・・・、なぜ逃げる必要があるのだ?」
「な、なぜって」
「吾輩の方が圧倒的に強い。案ずるな」
サイクロプスが握った身の丈ほどもある大きな金槌を見せながら近づいてくる。
「俺に会ったのが運の尽きだ!!」
「攻撃してくるようだな。この体はまだ、戦闘用ではないが・・・」
「ごちゃごちゃうるせぇ!!」
サイクロプスの金槌が迫る。
「きゃぁあああああ」
衝撃からしばらくたち、女はうっすらと目を開ける。
「え?」
そこには金槌を片手で受け止める少年の姿があった。
「この体は戦闘用ではないが、付与のみで十分対応できるようだな」
「き、貴様!!!なめたことを抜かすな!!!」
「付与 剛力」
筋肉が倍増したかのように膨れ上がり、サイクロプスは金槌を持ったまま吹っ飛ぶ。
「グフ」
「付与 魔炎」
静かに黒い炎が腕を覆っていく。
「な、なんだ貴様・・・何者だ!!」
「生憎、まだ決まっていないが・・・・今はお前の死神だ」
「くそぉおおおおおおお」
やけくそのようにサイクロプスが金槌を投げる。
「付与 洞察眼」
金槌の進む速度が遅くなったように感じる。
そのまま、サイクロプスの懐に入り込み、腹を殴りつける。
大穴が開き、さらに黒い炎につつまれたサイクロプスはうめき声をあげて倒れた。




