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星空

 空を見ていた



 屋根に梯子を掛けて


 空を見ていた




 夕日が無くなり空が紅から蒼に変わる


 星も何も無い空が好きだった




 屋根がまだ熱を持ち僕にその暖かさを伝える



 空にはうっすらと星達が輝き始める



 冷たい空気が徐々に降りてきて辺りを包み込んで行く




 宇宙を思わせる空の色


 無数に輝く星達……




 君もよくこうやって


 屋根に梯子を掛けて夜空を見上げていたね



 登りたいと駄々をこねる僕に


 大きく成ったらねと小さく囁いた



 あの日の君と同じ歳に成ったよ



 君は 星に成れたのかな



 一緒に見上げたかったね



 隣に寝転んで


 星座を指差しながら


 笑い合いながら




 君が星に成れたのなら


 どこからか


 僕の事を見ているのかな



 見といてくれると良いな



 毎年登るよ


 君に見付けて貰う為に



 何年も


 何年経っても



 ずっと



 忘れ無いから









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