血があったら なんで生きてるの?
血があったら なんで生きてるの?
と無邪気に聞く 声
その声 喉の震える様にも
脈々と生命は宿っていて
なんでなの?
という純粋なる興味に
とても
感心しながら
一方で
眉毛が下がった
私にもわからぬその問いは
まるで宇宙を駆ける彗星のようで
なんでなんだろう?
なかったらどうなるだろう
川が干上がるように
抜け出ていけば
何を失い
在る事で
何を得ているのだろう
自分のおへそを見下ろしてみても
透き通るわけなどなく
皮膚の下のその赤は見えない
無難に 脳に栄養を送っているんだよとだけ 答えた
ほんとの
答え は
なんだっただろう