↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お姫様の恋 ~ハーボルト王国 王室に嫁いだ姫君たち~  作者: 松本せりか
クリス王子殿下の縁談 もう一人の賢者 ~ロザリー姫の恋~
PR
76/106

第6話 ロザリーの胸の内

 お披露目パーティーの次の日から、私は忙しくなった。

 午前中は教養やダンス、綺麗に見える所作のレッスン。

 午後は、お茶会の予定が入るか、キャロル様とのお勉強に()てられた。

 そして、王子たちが最低限参加しないといけない夜会だけは、私も参加させられていた。


「ロザリー様の所作はキレイですね」

 所作のレッスンの後、エイミー様が私をほめてくれた。

「そうですか? 自分では良くわからなくて」

「わたくしもその内に、縁談が決まると思うのですが……。よその国に嫁ぐとなると不安で」

 エイミー様はうつむき加減でそう言った。

 そうよね。私も不安だったもの。皆、同じなのね。


「ロザリー様はすごいですわ。一人で嫁いできても、前向きに頑張ってらして」

「え……っと。でも、わたくしもこちらに来たばかりの頃、夜泣いてしまったのですよ。不安で」

「そうなんですか」

 ちょっと、気恥ずかしいけど……。

「だけど、クリス様が優しく、わたくしをなぐさめながら添い寝してくださったの」

「まぁ。素敵ですわ。クリス殿下、お優しいのですね」

 目をキラキラさせて、エイミー様が言っている。

 そうなのよね。普段はそっけないのに、時々優しいの。

 何でかしら?



 日中忙しく疲れているせいか、クリス様が何も言わなくても私は早々にベッドに入るようになっていた。

 別に、嫌われている訳では無く。クリス様が、年相応の行動を好むと、だんだんわかってきたからだけど。


 仕事が終わったのか、私の横にクリス様が入ってきたのが分かった。

「ん~。クリス様?」

 私はクリス様の方に、自然と寝返りを打ってその腕に収まってしまう。

 なんだか、頬を突かれた気がした。

 眠くて目が開けられないけど、少し笑った気配がする。


「ダメだよ。僕の前でそんな無防備にしては。僕はね。君を死なせてしまっても何とも思わない……賢者の石の欠片で出来ているのだからね」


 何だか物騒な事を言われた気がしていたけど。

 クリス様に深く抱き込まれて、私は安心して眠ってしまっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。