表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お姫様の恋 ~ハーボルト王国 王室に嫁いだ姫君たち~  作者: 松本せりか
見た目は17歳、中身は12歳の悪役令嬢
4/106

第4話 王宮に行く準備

 朝……朝だよね。病院のとは違う広くてふかふかのベッド。

 腕には点滴もしていないし、心臓の動きを確かめるための機械もついてない。

 私はベッドの上でボーっとしていた。


 昨夜、キャロルの父親の動きは速かった。

 王城に使いを出し、返事も待たずに馬車を出していた。

 そして色々な打ち合わせの結果、国王陛下との話し合いの段取りを取り付けてしまった。


 やっぱり、夢とかじゃ無いのね。

 起きたら手術が終わって病院のベッドの上で、側には両親が……というのを期待してたのだけど。


 

 キャロルは、17歳なんだそうだ。

 18歳になったら5歳年上の婚約者クラレンス王太子殿下と結婚するはずだったらしい。


 17歳と言えば、日本でいうと高校生? 私、12歳だよ? 小学校にもロクに行けてないのに代わりなんて出来るわけないじゃん。


「お嬢様。お召し替えの時間でございます」

 そう言って、侍女たちから着替えさせられ鏡の前に座らされる。


 鏡の中の私……キャロルは健康そうだ。

 血色も良く、体つきもしっかりしていて何より美人だ。

 軽く化粧をされて、濃い栗色の髪の毛が結われていっている。


 本来の私とは大違い。

 日本での私、斎藤由有紀は、青白く、やせ細って。顔だって平凡だった。

 

「お嬢様。出来上がりました。これでよろしいでしょうか」

 侍女たちが、私の反応を待つかのように後ろに揃って立っている。

「ありがとうございます。キレイだと思います」

 鏡に映っている姿が、自分だという事に実感がもてない。

 だから、思ったままを口に出してしまったのだけど。

 支度をしてくれた侍女たちはそれを誉め言葉だと思ったようで、とても喜んでくれた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ