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湯豆腐の百合
湯豆腐は絹ごし。数少ないわたしのこだわりだ。
だが目の前のこの子は正反対らしい。いきなり木綿豆腐を鍋に放り込んでしまった。
文句を言おうとしたら彼女は、昆布だしをたっぷり吸った木綿豆腐にポン酢と一味唐辛子をかけて
「美味しいね」
と頬をはふはふする。
当分、絹ごし豆腐は食べられそうにない。
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最近豆腐にはまっているのと、
たまたま読んだ本の主人公が豆腐好きだったので、
豆腐を使おう、と思い立ちました。
絹ごし派、木綿派、どっちでもいい人、
いろいろいらっしゃるとは思いますが、
意外と強いこだわりを持ってる場合もあって、
でもそのこだわりが感情によってあっさり流されるわけです。
百合ですね。
ちなみにわたしは木綿派です。