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図書館の百合
彼女との接点がない。
近くにいくのも変だし、声をかけることだって図書館では躊躇われる。
待ち伏せなんて論外。
同じテーブルの対角に座って、彼女を盗み見るくらいしかできない。
一度でいいから声を聞いてみたいなぁ。
すると、図書館にかわいい悲鳴がこだました。
人生で初めて、家庭内害虫に感謝した。
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なんとなくよく見かけるけど、本当に見かけるだけ。
だけどなんとなく惹かれてしまう。
通勤通学で同じ電車のあの人とか、よく行くコンビニの店員さんとか。
それが図書館なら、本当に見るだけ。
話はしにくいが、同じ嗜好であることは明白。
だから余計に惹かれる。
百合ですね。