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目薬の百合
「目薬さして」
「またー?」
目薬は苦手だ、ということにしている。
「目あけててよ」
彼女が容器を構える。
わたしの目に照準を合わせて水滴を落とす。
目に入る直前、瞼を閉じた。
「あー、我慢してっていつも言ってるのに」
「ごめんごめん、次は我慢するから」
こうすれば、彼女と見つめあう時間が増える。
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主人公が策士な百合。
先日目薬をさしてて、
昔眼科で近眼の目薬を先生にだぼだぼさされたのを思い出して書きました。
友人に目薬を頼むって、
わりと深い関係ですよね。
百合ですね。