表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢に描いた日常  作者: ナフス
1/1

.1.


この世界に生まれてから22年。


小学生の時にふと感じた、何をすればいいんだろう。という自分の人生について。


そう感じたときから、時折言葉にできないような負の感情に呑み込まれては、生きてるのが不思議で、どうしようもなく泣いていた。


そう考えてしまうのは今も変わらず健在で、あともう4日で誕生日を迎えるというのに、泣いてしまっている。



「なんだんだかなぁ…」



社会人になって、定期的に遊ぶ友人や家族に会うことも楽しみの1つだともいえるだろう。


本を読んだり、ゲームをしたり、惰眠を貪って1日を過ごすのも楽しみであり、心を平穏にするために必要だった。




昔からファンタジーの小説や生き物が好きだった。


何故?と聞かれても、具体的に答えることはできないが…。

1ついえることといえば、自分がこの世界でやることがない。と感じていたからかもしれない。


厨二病的な考えと捉えられても仕方ない。


でも、それでも、自分はこのまま働く日々を送って、休日に友人と遊んだり、自分の好きなことをして過ごし、また働いて生きる。


という作業のような日常が、どうしても生きているということに結びつけられなかったのだ。


要は、自分がしたいことをできないのに、生きているといえるのか。とも捉えてもらってもいいかもしれない。



そのことを考えてなにになる。と現実主義な人はいうかもしれない。


それはそうであっても、それはその人の考えた方だ。



男にしては夢見がちかもしれないが、異世界のように森の中でのんびり暮らすことや、好きなパンを作って暮らしていくのが夢だったりもしたものだ。


魔法を使えたら、なども考えたことがある。


いろいろ考えながら生きてきた22年間。


まぁ、結局のところは考えたって変わらない世界に、無情にも今を生きてきたわけだが…。


そう変わらないと思っていた世界は、突然に変わるものだ。



死ぬときは痛くなく死にたい、と思っていたら事故に巻き込まれて死ぬんだもんな。


激痛とだけでは表現し難い、一瞬の衝撃で痛いともわからずに、意識が朦朧としている中、人間死ぬ間際にこんなことを考えるんだな。



あーあ。神様やら輪廻転生なんて信じてる方ではないけど、もし生まれ変われるのならこの世界ではなく、自分のすべきことがある世界に生まれ変わりたい。


家族や友人に会えなくなるのは少し寂しいけど、それも俺の生きた人生だ。




薄れゆく意識の中で、ゆっくりと瞼が閉じた。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ