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星間乱舞!キャプテン・アストラの大英雄譚 銀河の黎明(ぎんがのれいめい)  作者: たむ


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第五十一章 新たなる任命!銀河同盟からの極秘指令

銀河警察のドタバタ模擬作戦を“勝利”したキャプテン・アストラ一行。休暇を心待ちにしていたのも束の間、今度は銀河同盟そのものから呼び出しを受ける。極秘指令、国家規模の任務、そして謎の「影の艦隊」の存在。平穏を望むクルーたちの願いをよそに、物語は再び加速する――!

ノヴァ・リュミエール号の船内。

キャプテン・アストラはようやくソファに体を沈め、缶ジュースを開けた。


「やっと休める……銀河警察の訓練とか、もう二度とごめんだよ」

「キャプテン、油断しない方がいいわよ」マリナがタブレットを見ながら言った。

「どうせまたトラブルが転がり込んでくるんだから」

「いやいや、今回は大丈夫だって!これでしばらく平穏――」


その瞬間、艦内にけたたましいアラートが鳴り響いた。


『至急!至急!銀河同盟中央議会より緊急通信!』


「……ほら、言った通りでしょ」リーナが額を押さえる。

「ふ、不吉な予言的中!」アストラは頭を抱えた。


大型ホログラムに映し出されたのは、銀河同盟議会の重鎮、セレス議長だった。背筋を正し、威厳に満ちた声が響く。


「キャプテン・アストラ。銀河警察での功績、見事であった」

「いえ、それは誤解と偶然の産物でして……」

「その腕を見込んで、君に極秘任務を託す」


「……え?」クルー全員の声が重なった。


セレス議長の言葉は続く。

「銀河辺境で“影の艦隊”が活動を始めている。彼らは同盟を転覆させる危険を秘めている。我々は公式に動けぬ事情がある。そこで――君たちの出番だ」


「なんで僕ら!?銀河警察の精鋭とか、正規軍とかあるでしょ!?」アストラが叫ぶ。

「正規軍は目立ちすぎる。だが君たちは――どこにでも現れるが、誰にも信用されていない」

「ひどい言い方!!」アストラが机を叩いた。


マリナは小声でつぶやく。

「……まぁ事実よね」

「うぐっ」


議長は構わず命令を下す。

「君たちには“影の艦隊”の痕跡を追い、真相を探ってもらう。報酬は銀河同盟から直々に支払う」

「報酬……!」カイの目がきらりと光る。

「どのくらいですか?」

「銀河標準貨幣で十万単位だ」

「やりましょうキャプテン!」カイが即答。


「ちょっと!カイ!金額で決めるな!」リーナが慌てて止める。

「でもリーナ、十万単位だよ!?最新型工具が山ほど買える!」

「この人ほんと動機が不純……!」


議長は締めくくった。

「成功すれば君たちの名は銀河に轟く。失敗すれば……銀河は混沌に沈むだろう」


通信が途切れ、艦内に重苦しい沈黙が残った。


「……どうする?」マリナが皆を見回す。

「どうするって……もう逃げられないだろ」アストラは頭をかきながら答えた。

「銀河同盟直々の指令だよ。断ったら僕ら、指名手配されるんじゃ……」

「それはそれで、またドタバタになるのね」リーナが深くため息をついた。


カイは工具を磨きながら嬉々として言う。

「影の艦隊か……ロマンがあるねぇ!」

「ロマンで済ませられるならいいけど」マリナがぼそりと返す。


そして、ノヴァ・リュミエール号は再び加速した。向かう先は銀河辺境――“影の艦隊”が潜むと噂される宙域。


窓の外には無数の星々がきらめき、航路は果てしなく続いていた。

アストラは拳を握りしめ、つぶやいた。


「よし……銀河の命運、僕らに任せろ!いや、任されちゃったんだから仕方ない!」

「……それ、言葉にするとますます不安になるんだけど」リーナのツッコミが響いた。


だが確かに、新たな冒険は始まっていた。

こうしてキャプテン・アストラ一行は、銀河同盟からの極秘任務を押し付けられる形で受諾することになった。

狙うは正体不明の“影の艦隊”。果たして彼らは敵か、それとも銀河の裏側に潜む巨大な陰謀か?

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