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第69話 奴隷がペットを拾ってきた



 季節も8月になり奴隷が来てから3ヶ月が経った。


 7月7日誕生日のヒオリは12歳になっている。誕生日は二人で彼女の出身地、東倭国へ行き家族や親戚の墓参りをした。それからヒオリが幼少期世話になった祥円寺の拝念拝尚に挨拶をした。気の良い爺さんでヒオリの無事を知って喜んでいた。


 ラウラはあれからガイアベルテと仲良くなったようだ。暇なのだろう、毎日ラウラの練習を見に来ている。



 そんなある日、いつものように皆揃って昼食を食べようとすると、食卓に見慣れない顔が……。


「ティアニー殿、誰でしょうか?」

「さぁ、知らないわよ……」


 俺はラウラの隣に座る白龍人を睨む。


「何故お前がここにいる?」


 するとラウラが……。


「ゴロウ……ガイアベルテうちで飼ってもいい?」


「ラウラ……チン……かう!」


 いやいや、捨て猫拾ってきた。みたいな乗りで星の番人を連れてこられてもなぁ……!

 俺が呆然としてるとラウラが上目遣いで言ってくる。


「ボクがちゃんと面倒みるから……」


 子供のペットを面倒見る発言は基本的にヤルヤル詐欺だから信じちゃいけないって昔聞いたことがある。結局お父さんやお母さんが世話をする嵌めになるのだ。


「ダメです。元居たところに帰してきなさい」


「ええ~、お願い!ちゃんと飼うから~!ボク、毎日餌あげるし散歩もするよ!」


「ラウラ……チン……かう……できる!」


「ガイアベルテはちょっと黙っててくれないかな?これはうちの問題だから」


「……しゅん」


 ペットを飼うというのは物凄い責任を伴う。お迎えするなら寿命を全うするまで世話してあげないといけない。

 まぁでも、子供がやりたいことを頭ごなしに否定するのは良くないよな……。ここまで言ってるんだ。ラウラはまだ10歳だけど、先ずは信じて任せることも大切か……。


「因みに餌は何を食べるんだ?」


「ブドウとかバナナとか果物が好きみたいだよ!」


「草食性なのか……イグアナみたいな感じなんだな……」


「イグアナ? ねぇ、ゴロウ、ダメかな?ボクちゃんとやるから……」

「ゴロウ……チン……だめ?」


「トイレとか、ちゃんと躾けるんだぞ?」


「うん!大丈夫!」


「じゃぁ飼っていいよ。しっかり面倒見ろよ」


「わぁー!やったぁーー!」

「ラウラ……できる!」


 いちおう監視システム、ゴロウズ二式をつけて、うちの奴隷に悪さしないか見ておくか。

 俺は皆に言う。


「今日からそこのガイアベルテもうちに住むから皆宜しくな」


 俺がそう言うと、シャルロットが身を乗り出しガイアベルテに迫った。


「シャルはラウラちゃんのお友達だよ♡シャルって呼んでねぇ♡ガイアちゃん、よろしくっ♡」


 ぐいぐい来られるのが苦手なのかガイアベルテはラウラの腕に抱き着いて俯いてしまった。


「チン……よろしく……」


 すると他の皆も。


「わたくしもラウラさんのお友達のアストレナです。ガイアベルテさんよろしくお願いいたします」

「某はヒオリ・ホムラと申します。以後よしなに」

「ティアニーよ。よろしくね」


 と皆挨拶していた。

 つか、人化すると見た目は美少女なんだよな。アウダムの子孫ではない魔石持ちの生物は魔物に分類されるから人類ではないけど……これ飼うっていうのかな?


 ま……いいか。






ここまで読んでいただきありがとうございます。

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