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第18話 奴隷にジュースを飲ませてやった



「某が一番乗りですぞ!ゴロウ殿、この白とピンクどちらでも良いのですか?」


「ああ、好きな方をコップに注いでくれ」


「では某は白を……、んん〜なんと良い香りでしょう!どれ味は……ゴク…………ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴク!プッハー!!うまい!甘くて濃厚で、なんと美味なのでしょう!」


 一気に飲み干してしまった。目を輝かせて良い顔をしている。


「ヒオリ、あんた早すぎなのよ」


 続けてエルフ殿がピッチャーの前に立った。


「ティアニー殿はどちらにしますか?」

「私はピンクにするわ。でも、その前に……」


 エルフ殿はティアニーって名前なのか。さっき、ヒオリとティアニーは一緒に泡風呂入ってたからな。


 そのティアニーがピッチャー2つを持って俺のところに来た。正確には俺が浴衣を着せてやった猫娘のところに。そして猫娘に尋ねる。


「あんたはどっちがいいの?」


「……白」


「ふーん」


 それからバナナミルクをコップに注いで猫娘に手渡した。


「はい。さっきは叩いて悪かったわね。でもあんたも悪いんだからね」


「……うん、……ありがとう」


 猫娘はコップを受け取る。

 なんだなんだ〜、ティアニー殿ぉ〜。

 俺が優しくしろって言ったからか?素直で可愛いじゃないか。


 それからティアニー殿はイチゴミルクに口を付けて。


「ん〜、美味しい。氷が入ってるのね?……お湯で火照った体に染みるわね」

「あのぉー、某にも一口……」

「べ、別にいいわよ。ほらっ」

「うおー、かたじけない!ピンクも気になっておりました故!しかしティアニー殿、これ間接キスですな!ははははっ!」

「あんたも殴るわよ!」


 いつの間にか二人は仲良くなっているな。


「ラウラさん達、お先にどうぞ」


「うん。ありがと♪」


「果実とミルクを混ぜたものか?うまそうだな」


 そう言いながらヴァンパイア殿がイチゴミルクをコップに注ぐ。その横でラウラは白ピッチャーを手に取った。


「ボクは白にしようかな。ウィスタシア、飲み合いっこしようよ」


「ああ、構わんよ。間接キスになるらしいがな」


「間接キスって、なぁに?」


 グラスに注ぎ終えたラウラは真顔で首を倒す。


「ふっ。さぁな」


「口を付けたところに他人が口を付けることですわよ。ふふっ、そんな細かい事を気にしなくて良いと思いますわ」


 アンヌはピンクか。彼女はコップに口を付けずリタ、レナが注ぎ終わるのを待っている。


「フォ……、フォンさんは、どどどちらにしますか?わわわたしが淹れますよ!」


 狐の子はフォンっていうんだな。

 フォンは身長130センチないくらいで兎のココノより少し大きい。オレンジに近い茶髪のおかっぱ頭と同じ毛色の尻尾。尻尾の先は白い毛並みになっている。

 汚物でぐちゃぐちゃに汚れていたのに、完全に綺麗になって尻尾がモフモフしている。


「アッチ、2つ飲みたい!にひひひ」


 おお、笑った!ずっと眠そうにしていたから驚いた。

 するとアンヌが俺を見る。


「ん?全然いいぞ。好きに飲んで」


「ゴロウ様ありがとうございます」


 続けてエルフ殿ことティアニーが俺の横に来た。


「ちょ、ちょっと!私だけ白い方、飲んでないんだけど……ヒオリ最初に全部飲んじゃったし……だから、えっと……私も白いの飲みたいです……」


 頬を染めて悔しそうにお願いしてきた。なんだこのツンデレ生物は!


「あ、ああ、いいよ。皆も好きなだけ飲んでいいけど、この後美味しい料理がたくさん出るから飲み過ぎ注意な。食べられなくなるぞ」


「お前、ずいぶん太っ腹な主だな。これもなかなかに美味い」

「新鮮なミルクに高級品の砂糖をこれだけたくさん使えば一杯1万グランはくだらないですわね。ゴクゴク、んん~美味しいですわ」

「このような高価な飲み物、王宮のパーティーでも子供には出しませんね。ゴクゴク、ほわぁ~♡」

「わわわたしも、こんな美味しい飲み物初めてです!凄く美味しいです!全部飲むの勿体ないです」


「いや、毎日出してあげるから、ほんと好きなだけ飲んでいいよ」


 そう言うと皆俺を見て目を輝かせた。


 それから全員ドライヤーをして、その間、トイレに行きたくなったアンヌとティアニーがトイレでウォシュレットを使って滅茶苦茶驚いていた。




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