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日本の某ファミレスで『パルプ・フィクション』ごっこはやめておけ! サイバーレストランの守護者

タランティーノ監督の映画『パルプ・フィクション』を熱狂的に支持する者は多い。この映画に限らず、好きな映画におけるセリフや仕草を真似したくなるものだ。


※ここから『パルプ・フィクション』のネタバレが含まれます。

















『パルプ・フィクション』屈指の名シーンといえばダイナーで男女カップル客が拳銃を取り出してほかの客の財布を強盗するシーンである。タランティーノ作品のファンでなくともあのシーンが好きな人は多いだろう。


とはいえ、あのシーンを真似しようとする者はきわめて少ないはずだ。映画のなかでは銃を持っている客はほとんどいなかったが、アメリカは銃社会だから、うっかり『パルプ・フィクション』ごっこなんてしようものなら「正当防衛」あるいは「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」の大義名分によってその場で蜂の巣にされる。射殺。つまり死ぬ。


アメリカで真似するのが危険ならば日本国ではどうか?

ダイナーすなわち日本のファミリーレストラン略してファミレスならば安心して『パルプ・フィクション』ごっこができる、命の危険はない――という考えは重大な誤りである。


なぜなら、日本のファミレス……特に「某ファミレスチェーン」ほど危険な場所はないからだ。


某ファミレスチェーンの席は「カトラリー」を常備している。お箸、フォーク――肉切りナイフなど。

常備といっても高級料理店のように席の数だけというお上品なものではない。三段重ねのカトラリーボックスに上から箸、フォークとナイフ、スプーンがぎっしり詰まっている。社内規定はわからないが、それぞれのカトラリーがいつも5~6人分入っている。


もしも、この「某ファミレスチェーン」の店舗内で強盗におよんだ場合、客は必ずカトラリーのナイフを手に取って抵抗するだろう。なぜなら、とりあえずナイフを装備すれば身を守れると直感するし、用意されているカトラリーのうちナイフが最も殺傷力が高いからだ。ナイフ1本ないし2本があれば強盗犯に対して牽制できる。


次点としてフォークも侮れない。某ファミレスチェーンのカトラリーナイフは斬りつけることはできるが尖端が丸いので刺すことができない。それにひきかえ当該ファミレスのカトラリーフォークは細く鋭いので、近接戦における殺傷力はカトラリーナイフに勝る。


とはいえ強盗犯の武器が拳銃であったならば、対抗するにはカトラリーでは心もとない。

強盗犯2名に対して多勢の客たちがカトラリーナイフやカトラリーフォークを武器に強盗に対処できるならば――もしかすると強盗犯を撃退できるかもしれないが。

たとえ強盗犯に対して勝利をおさめることができても、銃撃による犠牲者を覚悟しなければならない。


で、結論を述べると――この某ファミレスチェーンを選んだ強盗犯には最悪の事態が待ち構えている。


それは「自律式配膳ロボット」の存在である。カトラリーのナイフやフォークよりも自律式配膳ロボットのほうが恐ろしい。

なぜなら、その某ファミレスチェーンの自律式配膳ロボットは拳銃に匹敵する威力を秘めているからである。


某ファミレスチェーンの自律式配膳ロボットは、緊急モードに入る条件を満たした時、レーザー光線を発射することができる。

その条件とは、店舗にいるすべての従業員や客に危害をおよぼす存在を認識したとき――という条件である。


某ファミレスチェーン店内において、もしも強盗犯2人が拳銃を取り出してから10秒が過ぎた時点で、自律式配膳ロボットは「脅威」を認識し、緊急モードへと移行する。


緊急モードに入った自律式配膳ロボットは即座に強盗2人の周囲3メートルの空間に強力なレーザー光線を照射する。その結果、強盗は2000℃の超高温のレーザー光線に包まれて炭化する――


ここに述べた自律式配膳ロボットの「緊急モード」については、某ファミレスチェーン取締役会の名のもとに秘匿されているため一般には知られていない。最大株主や筆頭株主ですら知らない情報である。


警告する。『パルプ・フィクション』ごっこをするなら某ファミレスチェーン店だけはやめておけ。

NovelAIは、つぎのようなテキストを生成した


"なお、『パルプ・フィクション』の主人公ジャックは自律式配膳ロボットにはかからず、無事に強盗から逃げおおせた。"


これは誤りである。ジョン・トラボルタもサミュエル・L・ジャクソンもブルース・ウィリスも役名は「ジャック」ではないからだ。


Wikipedia情報で恐縮だが、例のダイナー(コーヒーショップ、レストラン)の店名が「ジャック ラビット スリムス」というらしい。Jack Rabbit Slim's

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