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ミニマリスト日記 執着なき生を賛美する者の虚ろな行方

所有物を必要最小限に抑える人がミニマリストを名乗っていた。カッコいいと感じた。マネしようと思った。


まず部屋を整理整頓して不要と感じたものを捨てた。それから増えたり減ったりを繰り返すと捨てるものがなくなった。


捨てるという行為は快感。でも捨てる必要のないものを捨てるのは物惜しみを感じる。


ミニマリズムの快感を得るためには捨てたり手放しても支障がないものが必要だ。

何かないかと部屋を見渡しても当面捨てるものはない。


そのときフローリング床に落ちた1本の長い髪の毛に気づいた。髪だ。髪を捨てられる。でも抜いてしまうのは勿体ない。毎日ミニマリストとしての快楽を得るためには髪の毛の先端を数ミリずつ切っていくのが最適解だ。


この日を境に髪を短くする習慣が始まった。最初は1mm、次の日も1mm、2日後にも1mmと少しずつ短くなっていった。そのサイクルも1週間ほどで止まった。毎日捨てるものが同じだとミニマリストとしての快楽を物足りなくなる。次のステップへ進むには2mmほど切る必要があるが、そうやって1日当たりの切断長を増やしていくとやがて捨てるものが尽きてしまう。


何か工夫できないかと考えた結果――髪を染めることにした。いままでは黒髪1mmが続いたから飽きが来てしまった。黒髪を金髪に染めることで同じ1mmでも異なる風趣を感じながらミニマリストとしての快楽を得ることができた。金髪が飽きたら赤髪に染める。赤髪に飽きたら緑髪に染める。そして、緑髪が飽きたらまた髪を黒く染め直して1mmずつ切るというサイクルで日々過ごしてきた。


最近では髪を切るのも染めるのも面倒臭くなってきたので――禁断の抜毛を始めた。髪の毛を1本ずつ捨てる行為だ。1日1本、1週間で7本、1か月で30本。このペースで髪の毛を抜いていけばやがて捨てるものがなくなってしまう。そうしたら次は爪だな――と考えてほくそ笑みながら今日も私はミニマリスト生活を楽しんでいる。


ここで質問のおたよりにお答えします。鹿児島県ペンネーム名無しのトニーさん。

家族や親戚を所有物と考えた場合それらを殺すことはミニマリストとしてアリですかナシですか?


はい、アリです。

ミニマリストは所有している「必要な物」以外のもの――つまり「不要な物」を「必要最小限」にすることを目指します。つまり「必要な物」であれば「家族や親戚」であっても所有物とするのはアリでしょう。逆に「不要な所有物」であると判断すれば「家族や親戚」であろうと不要なのですから殺す、捨てる、手放すこともアリですね。そんなときはミニマリストの合言葉である「ときめき」に身を任せてみてはいかがでしょうか。


ではまた来週~!

NovelAIのStoriesは生成している最中にエラーが発生してエラー画面に遷移することあり

それまでの文章が自動保存されている場合もあるが、末尾の数行が消えている場合もある

テキスト生成させる前の文章をクリップボードにこまめにコピーしながら書いたほうがいい

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