表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元禄料理教室  作者: 空銃(からづつ)
9/100

真似事

SOUL’d OUT


前回からの続き

目まぐるしく人々が押し寄せる。

安くて上手くて珍しいの三拍子が揃い、新しい物と縁起担ぎ好きの江戸っ子のハートをキャッチした。


人々が噂をしながら店外に並ぶ


「おいおい、聞いたかい?何でも南蛮渡来の料理って噂だ」

「おいらが聞いた話しじゃ天竺料理って噂だ」

「天竺って御釈迦様が住んでるって所かい?」

「ほう、御釈迦様かい、こいつはあやかりてぇってもんだ!」


平田

うーん、まあ時代が違うけど良いかぁ


あながち、間違って居ないので平田は特に訂正もしなかった。


最後の女性客が鶏かれぃ飯を所望したが「かれぃ飯」が終わり、「鶏かつ定食か鶏かつパンはさみ」のみとなり、定食が入り、並んでたお客に謝りながら女神様考案の一文いちもん割引券を配り、暖簾を中に片付けた。


夕方前には完売した。


正に戦さ場の如きの忙しさであったのぅ


町人

しかし、おもしれぃ程、売れたなぁ


商人あきんど

ここまで売れたら、ほんま、おもろいなぁ


平田

さあ、私は洗い物をするんで、仕込みを頼みますよ。


お師さん、同じ量で行くのであるか?

3、4倍の量でも良いと思うがのう


平田

倍にしましょう、あまり欲張っても行けません。


商人あきんど

よっしゃ、ほな張り切って仕込みに入りましょ


仕込みが終わり、みんなで洗い物の吹き上げをしていると声が聞こえた。


「御免!・・御免!」


平田

もう、閉店で御座います。


中年の身振りの立派な侍が立っていた。


中年侍

いや、こちらに父上が世話になっていると聞き及んでな。


あ、お前か


中年侍

「お前か」では御座らん、もう十日も留守にして何をやってるかと思えば料理人の真似事など・・家臣共が心配しております、屋敷に戻りますぞ!


いや、ワシは戻らんぞ。


中年侍

父上!何を申されるか、侍が料理人の真似事など出来る筈も無いではないですか!

全く、政務をほったらかして・・御公儀の耳に入ったらお家の一大事ですぞ!


真似事かどうか、明日、もう一度、昼時に来れば分かる。

今日はもう店じまいじゃ、帰った、帰った。


そう言うと中年侍を追い出してしまった。


平田

あの、良かったのですか?


良いも何も、ワシは隠居の身

それに帰ってはTV観ながら一杯やれんではないかw

ブランデー、あれは良い物じゃ


商人あきんど

ブランデー派でっか?

私はウイスキーのロックがガツンときて、ええ感じです。


町人

ああ、お二人ともわかってねぇなぁ、風呂上がりのキンキンに冷えたビールとポテチ!

これでさぁ!


平田

ああ、女神様プロデュースの酒とつまみと娯楽にすっかり虜ですね。

〔て言うか何で俺の部屋にはラジオだけ?TV置いてくれよ〕


よし、拭き取りも終わった事であるな?


町人

って事ぁ


商人あきんど

賄いくぅて、風呂入って酒や!


平田

取り敢えず、新メニューにしようと思ってるの作りますね。


3人は新メニューと聞き歓喜するのであった。

不定期UPです。

誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。

ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。   空銃からづつ


なろう、小説100万掲載突破おめです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ