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元禄料理教室  作者: 空銃(からづつ)
86/100

タイ料理の至宝

噂の料理


前回からの続き


翌日、朝から商人あきんどは上の空であった

前日、食べたタイカレーに衝撃を受けたその矢先、給仕の男性店員から更に美味しいのがあると聞き、頼み込んだ結果、今晩、御馳走になるのであった。


商人あきんど

タイカレーの三色どれも美味かったのにそれを上回る物があるんか・・しかし、あっついなぁ


まだ、午前中なのに日本では考えられないだる様な暑さであり船員達も暑さに参っている様だった。


それを見て取った料理番が昼食をサラッと食べれる魚のほぐし身と玉子の冷粥ひやがゆを出した。


食欲が無かった商人あきんども何とか完食出来たが暑さで水ばかり飲んで水っ腹である。


商人あきんどは一雨降ったら涼しくなるのになぁと思っていると一雨来たが直ぐに晴れ渡り凄まじいまでの湿度で更に暑くなる。


商人あきんど

あっつー!堪らんわ、体調悪うなるって、ほんま!


こんな体調で夜、食べれるのか?と不安になる。


そして、夕暮れが消えかけた頃に給仕の男が迎えに来てくれて。


給仕

料理、作り始めてるから行きましょう!


商人あきんど

わざわざ、すんまへん迎えに来てもろうて


食べれるか一抹の不安を感じながらも歩みを進めると一軒の家に着いた。


給仕

ここ、私の家、どうぞ


彼はにこやかに招き入れてくれた。


テーブル席に招かれて冷えたジャスミン茶を飲んでいると料理が運ばれてきた。


商人あきんどは手土産に螺鈿細工の小物入れを給仕に手渡す。


給仕

おお、コレ、いい物ね、ありがとう

今日は暑かったね。

先ずはスープからどうぞ


商人あきんど

ん、コレは?


給仕

暑い日にはピッタリ

トムヤムクンね


世界三大スープの一つと言われるトム「煮る」ヤム「和える」クン「海老」である。

サッパリとした酸味と絶妙な辛さと旨味が暑さを忘れさせる味である。


商人あきんどは夢中でスープを飲む

「うまっ!何やコレ食欲がうてもなんぼでも飲めるし、暑さが吹っ飛ぶ!」


大きく無い器のトムヤムクンは直ぐに無くなってしまった。


商人あきんど

あ、めっちゃ美味いけど量が・・


給仕

食欲出たねw

安心して、次がある本命ね。


商人あきんど

え!こんな美味いのにコレが本命や無いんかい!


そこに運ばれてきたのは世界最高峰のカレー

マッサマンカレーであった。


給仕

ゲーン(汁)マッサマン(イスラム教徒の)ね


マッサマンカレー、それはイスラム商人がインドを経由しこの地に辿り着いた時にハラール(イスラム教の食品規格)にのっとり産み出されたアラブ・インド・タイの合作とも言える様々なスパイスやフルーツに魚醤の入ったカレーである。

日本では勘違いされる事が多いがアラビヤ諸国はあまり辛い物を食べず辛さに苦手な方が多い。

マッサマンカレーは辛さを抑え、ココナッツミルクやカシューナッツやピーナッツを加えた甘みと抑えた辛さが調和した世界中の人々が食べれる味と言われた一品である。


2011年、CNNインターナショナルのCNNGoは、「世界で最も美味な料理ランキング50」(World's 50 most delicious foods.)で、マッサマンカレーを1位に選出した。


商人あきんどは一口食べて頭を殴られる様な衝撃を受けた。

「鳥屋のカレーより遥かに・・圧倒的に美味い!」


給仕

どう?美味しい?


商人あきんど

美味い!


給仕

それは良かったw

ゆっくり食べて


こんな美味いもんがあるんか?世界は何と広いんや!

そう思いながらマッサマンカレーに舌鼓を打つ商人あきんどであった。

不定期UPです。

誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。

ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。   空銃からづつ


イエローカレーを作ったらペースト入れ過ぎて辛いっすw

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