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元禄料理教室  作者: 空銃(からづつ)
73/100

浦島太郎伝説

寄り道


前回からの続き


宝島で水の補給と休憩を挟んで琉球へと向かったいた。


交易用の品を満載していたが琉球でどれほどの価値が出るかは商人あきんどの持ち前の商才に掛かっていた。


商人あきんどは船倉で商品を見ながら思案していた。


商人あきんど

鹿児島でうた緑茶、薩摩芋、芋焼酎や黒酢は薩摩藩が交易で持ち込んどる筈やし、これは海外で売るとして、琉球では大坂「※現在の大阪」でうた品が主力になる筈やな。


目の前には日本酒の樽・西陣織の反物・藍の絞り染の反物・日本刀・漆塗りの木製食器・清水きよみず焼の食器・柿右衛門様式の壺や大皿・螺鈿細工の小物入れ・乾物の若布わかめに昆布、干し柿、素麺にうどんが並んでいた。


この中の一部を交易に当てて琉球の特産品を仕入れようと考えていたのだが・・他にどうしても手に入れたい品があった。


商人あきんど

うーん、やっぱり奄美大島に寄るべきやな


無理を言って船長に奄美大島に寄ってもらうと目当ての品を手に入れる。

交易所では乾物を売ってくれと言われ、意外に法外な値段で売れた。


商人あきんど

そう言うたら、若布も昆布、柿に乾麺は南国には無いもんやったな

しかも目当てのもんが格安で買えたで!やっぱ本場は安いなぁ、コレは海外では高値で売れるで!


乾物と足の早い日本酒の半分を売って代わりに船倉には大島紬の反物が並んだ


商人あきんど

絹自体が高値で取引されるんは知っとる。

その絹糸を藍染にし綺麗な柄で織った大島紬の反物は行けるで、同じ絹の西陣織の反物と同じくらいの高値になる筈や


すでに心は海外に飛んでいた。


女神様

妄想してる所、悪いんだけど琉球が見えたよ


商人あきんど

おっ、すんません女神様

海外が楽しみで、へへ


そう言うと船倉から甲板に出る。


暗いの船底からだと青い空が眩しい


商人あきんど

おお、あれが琉球かぁ

どんな所やろ?


女神様

琉球ってのは当て字で本来は「竜宮」って噂があるんだよ。


商人あきんど

え?竜宮りゅうきゅうって・・竜宮りゅうぐう城伝説の!?

ほ、ホンマでっか?


女神様

さあ、どうだろね

何万年前の話だからね


商人あきんど

何万年って・・浦島太郎ってそんな昔の話なんでっか?


女神様

時間を飛び越えて竜宮城に行ったのかもよ

助けたのは亀じゃ無くて謎の円盤だったりして


商人あきんど

時間を飛び越えて?謎の円盤?

いや、でも話的にはあり得る。

えー?女神様がうんやったら本気にしますよ


女神様

さあ、冗談かもw

信じるか信じないかは貴方次第

と、言う訳で入港したから挨拶、挨拶!


商人あきんど

えー!めっちゃもやるんですけど


女神様

はいはい、行った、行った。


商人あきんどは慌てて書状を胸元にしまいこんで港に降り立った。


薩摩藩の番所の侍に書状を見せる。


では、琉球の役人に付いて行くが良かろう


商人あきんど

あ、はい、おおきに


侍は二、三、琉球の役人に何かを伝える


棒を持った琉球の役人が付いて来いと言う

それに付いて行くのだが、先ほどの女神様の浦島太郎の話が気になって仕方が無い商人あきんどであったのだが、お陰様で緊張していない事には気付かないのであった。

不定期UPです。

誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。

ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。   空銃からづつ

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