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元禄料理教室  作者: 空銃(からづつ)
62/100

パワー

マキタなのかいハイコーキなのかい?どっちなんだい



平田は何をどうしていいか判りかねるが、目の前にある充電式電動工具と発動発電機を見て先ずは充電なのか?と判断し、発電機の紐をグイッと引っ張るとブーンと低い音が唸り出した。


通常出力とECO出力に別れており、レバーはECOの方になっていた。

既に回転巻き取りリールは接続済でリールの電源には充電工具のバッテリーが繋がっていた。


町人

お師さん、これは何でぇ?


平田

これは工具でこの赤いのが緑になったら使えます。

で、唸ってるのが電気を作る機械です。


町人

へー、神界の物かい?


平田

いえ、これは私の世界の物ですね。


みんな、珍しそうに見ていたが、やがて飽きたのか町人は図面と資材のチェックをしだす。


商人あきんどは資材や工具類の材質が気になるのか、しきり触っている。


侍は4隅を始めとするコンクリートからボルトが4本生えた基礎工事を触りつつ何じゃこりゃといった感じで調べていた。


お香とおかよは透明なフィルムと波板を見て綺麗だと言っていた。


平田は正直、門外漢なので指示は出せない。なので聞かれたら答える方向で待ちの姿勢でだった。

そもそも平田の知ってるビニールハウスはアーチ上のタイプで家の形をしたハウスを見るのは初めてであった


暫くすると町人があれこれと聞いてくる。


アルミ建材を切るには?大黒柱はどれなのか?レール式の引き戸の使用方法、フィルムの耐熱温度や屋根の建て方は図面通りでいいか?等


平田は分かる範囲で答え、分からない事は分からないと素直に答えた。


町人

うーん、先ずは柱、で屋根だな・・


平田

柱を建ててから屋根部分を付けて行く感じですか?


町人

いや、それだと柱がズレた時に微調整が出来ねぇ

出入り口部分の壁面と柱は下で作り上げて、そのまま起こすって寸法でさぁ


平田

えっと、わかりません。w


町人

まあ、見てておくんなせぇ


そう言うと、図面を見ながら柱、壁面のアルミ材を並べる。


町人

コレはどうやって止めるんでさぁ?

そう言いながらボルトナットとワッシャーを見せる。


平田

ああ、それはこの電動工具で先の部分を変えて使います。


そう言いながら充電式電動工具を使って見せる。


町人

ほほーん、成る程


そう言いながら出入り口の櫓を作っていく


おかよ

町人さん、何故軽く閉めるんですか?


町人

ああ、最初からガチガチに固めちまうとズレてた時に直せねぇからな


そして、脚立を基礎の近くに二台並べると脚立をお香とおかよに抑えてもらい、片方に町人、片方に平田が乗り、侍と商人あきんどが組み立てた櫓を二人に渡して行く、垂直近くになると大人達はフンと持ち上げて基礎部分のボルトに柱の下の部分の穴を通す。


ガチャンと入ると町人の指示のもとに侍と商人あきんどがワッシャー、ナットを通してクルクルっと回す。


町人は「よし」と電動工具でナットをしっかりと絞めていく

そのまま、脚立で仮締めした壁面のナットを本絞めする。


反対側でも同じ様に建てる。


中間地点の基礎にも同じ物を建てて行く


そこにはり「※ 柱に直角に入れる建材」を通し、てっぺん部分にもアルミのへの字

型のトップ部分を接続すると建物っぽくなる。


下から透明な波板を町人に渡すと器用に電動工具で止めていくと午前中に屋根が完成した。


おかよ

なんか、急いどった様やけど何でですか?


町人

ああ、そいつは屋根さえやっちまえば雨が降っても出来るからでさぁ


一同は成る程、流石は大工だけの事はあるなぁと関心するのであった。

不定期UPです。

誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。

ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。   空銃からづつ

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