ラジオ体操
場所
侍は久しぶりに江戸屋敷を訪れていた。
侍は来客時に人目に付きにくい場所を選ぶと息子に伝える。
息子の現城主は神仏の指示の下に料理しているのを聞いていたので即答で「OK」を出す。
侍
場所は出来たな、これを紙に記して女神様にお伝えするか
広く空いてる場所は全て抑え、建設予定地にした。
侍
後は女神様に場所を見てもらって微調整するかの
江戸屋敷ではご隠居が何かを始めた様だと噂になった。
侍が戻ると夕食の時間だった。
お香とおかよが練習がてらに作ったチキンカツカレーとスープであった。
久々のチキンカツカレーに侍はテンションが上がる。
女神様
夜間にこっそりと資材置いて基礎工事だけ終わらせおくね。
そう言うとピカッと消える。
侍
あ、微調整無かった・・
まあ、良いか
夕食を食べはじめて不意に町人が平田に尋ねる。
町人
あっしの持ってる工具で建てれる物ですかねぇ?
平田
うーん、大型のビニールハウスだからどうだろう?
建てると言うよりは組み建てる感じだと思うんですが、ちょっと専門外なので何とも・・すいません。
町人
まあ、解らなねぇ事は女神様に聞きゃあいいかw
商人
料理の神様に建物の事訊くのも、なんや、けったいな話しやなw
平田
多分ですけど技量的には難しくは無いと思うんですけど人数は必要だと思います。
お香
みんなでお手伝いに行くのですか?
平田
うーん、どうだろう?
その時、女神様の声が脳内に聞こえる
「みんなで町人のお手伝いヨロ、平田は工具の説明よろしく!」
平田
え、工具?
大丈夫ですかね?ずっと料理しかして来なかったんですけど・・
女神様
平田が使い方さえ伝えれば町人なら大丈夫、大丈夫!
明日、みんなで行って見な!じゃ、そゆ事で
侍
幸い明日は休店日
女神様の口振りからすれば、皆で手伝えば作業も捗る事間違い無いで御座ろう
平田
だと良いんですが・・
一抹の不安を感じる平田であった
平田
慣れない事はキツいから早めに休んで備えておこう
平田はその日は早め寝る事にした
同室のお香とおかよも同じ様に早めに寝る
その夜、江戸屋敷では一瞬のうちに基礎工事が終わり、工具類や資材が置かれてあるのを見廻りの者が見つけ、いつの間に?となるが大きな問題にはならなかった。
翌朝、みんなで朝食とお昼の弁当を作り、朝食後、江戸屋敷を侍の案内で訪れると平田は驚愕する。
平田
え!?電動回転ノコギリに電動ドライバーに小型の発電機・・マジか
ロープにビスに腰袋、安全第一のヘルメットに安全ベルトに安全靴・・えっと、これはナットとシャーシだったかな?それを締めるコレの名前なんだ?・・・あ、レンチだ、レンチ
えっと入れ物の箱にはラチェットレンチと書いてるな
発電機や工具類はちょっと説明書見ないと無理だな
隣では大工姿の町人が設計図を見て固まっていた。
町人
鉋も金槌も鑿どころか釘も使わねぇだと?
平田
あ、まずは準備体操だ!
安全第一、安全第一
みんな、準備体操するからこっちに集まってください。
先ずは体操しとけという安直な平田であった。
不定期UPです。
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