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元禄料理教室  作者: 空銃(からづつ)
58/100

心晴れ晴れ

結果発表



豆腐のカレーフォンデュで満腹になった頃、いよいよ集計に入る。


森善もりぜんか鳥屋か


優勝の発表は上様が行うとの事であった。


暫くして集計表が上様の下に運ばれる。


上様

ほー、成る程のぅ

では、結果を申し渡す!

優勝は森善と鳥屋の両方と致す!

皆の者、大儀であった!余は満足じゃ


そう言うと上様は奥へ引っ込んで行く。


寺社奉行

え?両方・・いや独り勝ちでは無いが上様から優勝のお墨付きを頂けた。

これで良しと致そう!


老中

なお、上様からの御達しで森善と鳥屋は「焼き豆腐カレー」を品書しながきに入れる様にとの事じゃ!鳥屋と森善はよく話し合うが良いぞ。

いやはや、楽しかったぞ、これにて御前試合は終了と致す。


そして老中も下がって行く。


「焼き豆腐カレー」をメニューにと急に言われてどうした物かと侍とお香は顔を見合わせる。


森善と侍の目が合う


森善もどうしたものかと行ったところである。

「そもそも、かれぃが作れないので困ったなぁ」っと森善は寺社奉行に目をやる


寺社奉行

ええい、泣きそうな顔をするで無い。


公平を保った感を漂わせて寺社奉行は鳥屋のブースの前に行くと森善にアイコンタクトを送る。


森善はパーッと明るい顔で寺社奉行の横に走り寄る。


寺社奉行

鳥屋、森善、互いに分け合う形になったが両者優勝である。

めでたいのぅ!

で、上様からの御達しの「焼き豆腐かれぃ」であるが・・森善には「かれぃ」は作れぬゆえ、鳥屋には悪いが「かれぃ」を森善に売ってやって貰えぬかの?

森善は豆腐を鳥屋に売ると言う事で話し合ってみてはどうかの?


上様の御命令とあらば逆らう事など出来ませぬが、師匠が来てから話し合いでも?


寺社奉行

おお、勿論

一方的な話しにならぬ様に拙者が仲介役を取り持とう


それは有難い。


そこに撤収の手伝いに平田がやって来る。


平田

お侍さん、お香ちゃん、乙カレーw

で、どうでしたか?


鳥屋と森善と言う料亭の両者優勝と言う結果じゃ


平田

優勝!やった!!

やりましたね。


ここで寺社奉行が挨拶し、ここまでの経緯同様に飽く迄も中立的を装いつつ話す。


平田

寺社奉行様が間を取り持って頂けるのですか?


寺社奉行

拙者も幕閣の端くれ、乗り掛かった船じゃ

手伝わせてくれ

でな、森善からは豆腐を納入し、鳥屋殿からはかれぃをと言う事なんじゃ


平田

はい、勿論です。

値段と量は後で決めるとして大まかには問題無いです。


森善が「流石は兄貴!」と言いそうになると寺社奉行が見えない様に足を蹴る。


寺社奉行

では、後日、森善と拙者で伺う事になるが、その時はよろしく頼む


そう言い残すと寺社奉行は森善に二、三、何かを伝えると消える。


寺社奉行

うん、良し!「かれぃ」を売ってもらえれば森善も安泰じゃ

引き分けだかいくさにも戦いにも勝ったも同然!

ふー、ほっとした。

今夜は祝杯じゃな!!


憑き物が取れたかの様な晴れやかな顔付きの寺社奉行であった。

不定期UPです。

誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。

ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。   空銃からづつ

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