配達員
自宅療養
「ゆ、許してください、やって無いけど認めます!お願いです。」
平田は自分の声でハッと目覚める。
顔に脂汗を浮かべていた。
寝言だったのか・・ここは?家?
自宅の布団の上だった。
平田はTシャツを捲り上げて見る
傷跡もミミズ腫れも無い
えっと?夢なのか・・拷問が夢?いや、ひょっとして元禄自体が夢?
その時、ピンポーンとなる。
ハイと扉を開けると「出前館でーす。平田さん家でいいですか?」
平田
え、そうですけど?
お待たせしました、こちら商品です。
そう言うと袋を渡される。
平田
あの代金って?
配達員
え?済んでますよ。
じゃー、失礼しまーす。
パタンと扉が閉まると平田は中身を見るとスパイシーな香りがする。
チーズナン・マトンマサラ・モモ・シシカバブが入っていた。
平田
本格派のカレーだ、モモが入ってるって事はネパール系統の店か・・でも一体誰から?
机に並べるとメモが入っていた。
「自宅療養して!これは奢りだから、あ、怪我は治しといたから by女神」
平田
ああ、夢じゃなかったんだ。
とりあえず、めっちゃ美味しかった。
時計を見るとデジタル表記で1132と表示されていた。
水をゴクゴクと飲みフーッと息をつく
江戸時代、怖ーと呟く
スマホがピロンとなる。
平田
メッセージ?
女神様からだ!
えっと、料理御前試合で優勝候補だから恨まれただぁ?
ふざけんなよ、どこのどいつだ!
こっちは無実の罪で拷問されたんだぞ!クソ
かっとなったのでシャワーを浴びて頭を冷やす。
久々の令和に戻ったんでネット見たり、ゲームをしたりしてるといつの間にか暗くなっていた。
また、ピンポーンと鳴る
今度は「ウーバーでーす。」と聞こえた。
こちらになります、どうもーっと帰っていく。
袋の中身は・・タイ料理だった。
平田
えーっと、グリーンカレーにガパオ、トムヤンクンにジャスミンライスかぁ
メモが入っていた、「明日はココイチだからby女神」
平田
そんなにカレーで攻めなくてもいいんだけどなぁ。
でも、美味しく頂きます。
食べ終わって少し思案する。
平田
なんか、腹立ってきたぞ!
絶対に御前試合は勝って見せる!
ざまぁしないと気が済まない。
平田はネットで色々な情報を集め出す。
元禄の食生活、剣術の御前試合・・そして、江戸時代の拷問方法を検索してまだまだいっぱい痛そうなのがあるのを知って硬直する。
「あそこで助け出されて良かった・・」
それと同時にこんな目にあわされた事に怒りを覚え、必勝の闘志を燃やすのであった。
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