私が来た！
洗い物されど最新鋭
前回からの続き
賄いを食べ終わり洗浄機と乾燥庫の使い方をレクチャーする。
移動式の網棚やシンク内に大量の洗い物がある。
町人
じゃあ、あっしが乾燥の方、「お香ちゃん」に教えますぜ
侍
そうか、では「おかよ」とやら
こちらに来るが良い
この厨房の洗浄機は通常の上げ閉めする物とは異なり、コンベヤ式の洗浄機であった。
熱湯洗い、洗剤洗い、熱湯濯ぎを上下斜めからの噴射を浴びせる。
骨組みの様なコンベヤに食器をそのままだったり、ラックに乗せたりして流すタイプである。
ただ、あまり軽いものは吹っ飛んでしまう欠点もあるが、そう言う時は網目の蓋つきラックで流す。
本来なら数百人クラスの接客を行うホテル等で使用される機器である。
侍は一旦、電源を落とし、スイッチを入れる所から教える。
町人も同じ様に電源から教えている様だった。
二人共、熱いので火傷には気を付ける様に念を押していた。
見聞きした事の無い機器に疑問を呈する「おかよ」に神物の一瞬であると納得させる。
侍
さて、「おかよ」先ずは水に浸けてある食器からやるのが楽じゃ
そう言うと大物から洗っては流していく
町人
お、流れてきたな
お香ちゃん！流れて来たのをどんどん奥に待機場所に移動させるんでぃ
まあ、見てみな
次から次に流れて来る食器をドンドン奥に移動させる。
同じ物をかためる様に指示しながらやって見せる。
侍
よし、浸けてた物が終わったの
次は網棚に乗っておる食器を種類毎に水洗いしては金網籠や「らっく」と言う物に纏めて乗せる。で、一杯になったら流すのじゃ
町人
よし、纏まったのが来出したら、先に洗った物で同じ奴を金属籠に入れて一杯になったら乾燥庫に入れて行くんでぃ
よーし、先ずはやってみな？
お香はおっかなびっくりしながらも懸命に作業をこなす。
同じく、おかよも一生懸命に没頭しながら洗っている。
いつもより少し時間が掛かったが問題無く洗い終えて、乾燥庫のスイッチを入れる。
そして侍は洗浄機の停止の仕方を教えて洗浄機内の清掃をやって見せる。
おかよ、お香に魚屋さんがする様な長いビニールエプロンに長靴にゴム手袋を装着させると、やらせて見る。
町人
お、筋がいいじゃねーかい。
侍
うむ、よしよし
判らない事が有れば誰でもいいので申すと良いぞ。
平田
うん、明日から行けそうですね。
売上計算が終わった商人が話す。
「これで、少しは楽になりまんな。」
平田
それなんですけど、朝の仕込みで、生物以外は前日にやってしまいましょう
どうしても、朝はバタバタするんで
商人
それはええ考えや、流石はお師匠はんや
とか言ってるうちに洗いや清掃も終わった様だ
平田
では、商人さん、三人でさっき言ってた仕込みをお願いします。
私は二人に客室の掃除を教えて来ます。
商人
はい、あんじょう、やっときますわ。
で、生物以外の仕込みも終わり、清掃も終わり侍、商人、町人は平田の顔を見る。
平田
では、お疲れ様でした
「ちょっと待った！！」
全員がビクッとなる。
商人
うお、女神様かいな、毎回びっくりするなぁ、もう
おかよ＆お香
え？女神様
二人は天照大神や菩薩観音を思い浮かべる。
女神様
「スペクタクルに女神様降臨！ジャーン！！」
眩い光と共に女神様が降臨した。
カーリーなロング金髪に顔黒なのに白いアイシャドーにリップ、こんがりボディ、でっかいツケマに豹柄のぴっちりミニワンピは背中丸見え、身体中のラメ、シルバーの上げ底ピンヒール、長い爪には前衛的なデザインのマニュキュアに足のペディキュア、更に超長いネックレスにピアス、金色のリストバンドに左右の多くの指輪が鳴っていないのにジャラジャラと音が聞こえる様だった。更に厨房には似付かわしく無い強めの甘い香水の香り・・何より二人の少女にはぱっくり見える胸元や股間が見えそうな太腿、背中が丸見えの姿が裸以上に破廉恥に見えた。
お香＆おかよは固まる。
平田
あ、えっと女神様です。
女神様
おっつー、お香ちゃんにおかよちゃんね。
初めてだよね。よろー！
町人
うーんw
〔おいおい、幾ら何でも強烈するんじゃねーかい？〕
二人の少女は目を丸くしたまま硬直し、身動ぎ、一つしないのであった。
参照
https://denkachubo.com/maker/con_shokusen.html
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