町人の逆襲
仲間でありライバル
仕事終わりに賄いを作ろうと平田がしていると町人が「今回は是非、あっしに任せちゃあもらえやせんか?」と言ってきた。
平田
どうぞ、いいですよ。
町人
そう来なくっちゃ!任せておくんなせぃ
侍は腕を組むと目を閉じて少し思案する。
何か侍なりに思う所があるようだ
商人
なんか思いついたって顔やな!
町人
唐揚丼を見せられちゃあ、黙ってられねぇからな
平田
創作メニューか・・なるほど
何が出来るか楽しみにしよう
町人は商人が作った唐揚丼に刺激を受け、何か考えついたようだった。
町人
賄い出来ましたぜ!
鶏の照焼と塩焼定食でぇ!丼にも応用が出来るってもんでぇ!
侍
照焼きに塩焼き・・む、やるのう
平田
ほう、これは凄い!
〔知らない所から照焼や塩焼まで辿り着いたのは賞賛に値する!〕
商人
流石は、やりまんなぁ
金網での塩焼と照焼かぁ・・余分な油も落ちて皮もパリッと焼けててええなぁ
町人
まあ、先ずは食っておくんなせぃ!
全員で頂きますと手を合わせると照焼と塩焼に箸をつける。
侍
む、むう、美味い・・師匠、明日の賄いはワシに任せてくだされ
平田
わかりました、楽しみにしてます。
商人
うん、コレも売れるで!
しかも、仕込みが照焼用のタレと塩胡椒の準備だけってがええなぁ
侍
確かに楽ではあるな
町人
最近は仕込みに時間が取られてきてるってのもあって、考えたんでぇ
例によって例の如し、女神様の声がする。
「やるじゃ無い!テリヤキ定食・塩焼定食は18文、丼はキャベツを引いて17文でさらに鶏塩焼かれぃ飯も行こう!20文、唐揚鶏かつかれぃ飯は廃止して塩焼をさらに足して30文で行こう」
平田
おお!一気に御品書が増えた
町人
どんなもんでぇ!
しかし、かれぃに塩焼を乗せるのは考えつかなかったな、流石か女神様だ
女神様
でしょ!?でしょ、でしょ!
〔よしよし、いい感じに競い合って、互いに高め合ってきた!〕
町人
なら、照焼もかれぃに乗せるのは・・うん、ねぇーな。
商人
かれぃに照焼・・お師匠はん、どやろ?
平田
うーん、照焼の味を強くしないとカレーに味負けするかな?
町人
だよなぁ
平田
うん、折角の仕込み簡略化が出来てるのにテリヤキのタレを2種類は人手が増えてからにしましょう
町人
確かに!
侍
・・・むむ
〔これは負けてはおれぬの、明日の夕飯は考えておった秘中の品を作って「あっ」と言わせて見せるぞ、定食にも丼にもさらにぱんはさみにも出来る二品を!〕
侍は静かに闘志を燃やしていた。
最新の御品書
定食類
鶏かつ定食 十八 文
鶏照焼定食 十八 文
鶏塩焼定食 十八 文
鶏唐揚定食 十九 文
かれぃ飯類
鶏かれぃ飯 十二 文
鶏かつかれぃ飯 二十 文
鶏塩焼かれぃ飯 二十 文
鶏唐揚かれぃ飯 二十一 文
唐揚鶏かつ塩焼かれぃ飯 三十 文
丼類
親子丼 十五 文
鶏かつ丼 十七 文
鶏そーすかつ丼 十七 文
鶏照焼丼 十七 文
鶏塩焼丼 十七 文
唐揚丼(塩胡椒) 十八 文
唐揚丼(甘だれ) 十八 文
その他・御持帰り
鶏かつぱんはさみ 十六 文
不定期UPです。
誤字脱字等は小まめに訂正して行きます。
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