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漫才の台本

漫才「診断書」

作者: 沢山書世
掲載日:2019/08/04

漫才8作目です。どうぞよろしくお願い致します。

この作品は、youtubeにも投稿しております。

 診察室の中。

「次の方どうぞ」

「失礼します」

「今日はどうなさいました?」

「診断書を書いて欲しいんです」

「診断書?」

「しばらく休みたいものですから」

「どこか具合でも?」

「いいえ」

「健康です、とでも書いておきますか?」

「それは困ります」

「目的はずる休みですな」

「何も言わず一筆お願いします」

「風邪だと一週間ですかね」

「できれば長い方が」

「鉛中毒で数か月」

「は?」

「大麻中毒で数カ月から数年」

「そんな診断書、持って行けませんよ」

「長期療養の代表は骨折ですね」

「じゃあ骨折でお願いします」

「単純骨折にしますか? 複雑骨折にしますか?」

「どっちでも構いません。一か月くらい休めればいいんです」

「じゃあ単純骨折でいきましょう。腕にしますか? 頭にしますか?」

「脚にしてください。その方が患部を隠しやすい」

「じゃあ、脚を前に伸ばしてください」

 医者が立ち上がって、椅子を振り上げた。

「何をするんですか」

「骨を折るんですが」

「やめてください。書類の上だけでいいんです」

「ほんとじゃないと、書く気にならんのですよ」

「そこをなんとか。頑張って書いてください」

「理由だけでも聞かせてもらえませんか?」

「オリンピックです」

「ほう」

「チケットを申し込んだところ、何種目か当選しましてね」

「それはラッキーでしたね」

「オリンピックを楽しみなさいということなんでしょうね」

「仮病を使ってですか」

「せっかく回ってきたチャンスなんですよ、全部観たいんです」

「全部?」

「ええ。もちろんテレビ観戦も含めてですけどね。どっぷりと一か月間オリンピックにひたるつもりです」

「ちなみに卓球のチケットはありますか?」

「ええ、あります」

 医者が身体を乗り出す。

「あなたは運がいい。医師として私が同行することを条件に、診断書を書きましょう」


読んでいただき、どうもありがとうございました。

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