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再会-佳奈恵
「しゅんちゃん、ちゃんと宿題したー?」
「んー」
「じゃあ見せてごらん」
「……んー」
「嘘ついちゃダメって言ってるでしょ」
「……ん」
「終わったら、おやつ食べようね」
「んー!」
「ほーら、かつ君も! いつまで遊んでるのー」
「はーい!」
あーもうまったく。
可愛いんだけど、もうちょっとなんとかならないのかなー。
「すいませーん」
そんないつもの日常に、唐突にこの村では聞かない声が紛れ込んだ。
「はーい」
玄関に向かうと、そこには一人の女性が立っていた。
どう見ても都会の服装をした綺麗な女性。この村に似つかわしくないその姿にはっきりと懐かしさを覚えた。そして瞬間的に記憶が逆流していく。
凄まじい勢いで、あの頃へと。
――……そっか。失敗だった、か。
「久しぶりね、清美」
十年ぶり。ほんとあっという間。
「久しぶり、佳奈恵」
――変わらず、いやもっとか。ほんと綺麗な子。
でも、なんだろう。
久しぶりに会えたのに、もっと素直に喜べたら、良かったのにな。




