雪解け祭はじまりましたっ
雪解け祭へと向かう凛菜たち
朝だ。
空は青く透き通っている。
私はでかける。
今日からは雪解け祭だ。
家を出る。
街を歩く。駅へと向かう。そう、私と奏多は緑ヶ丘とは少し離れた街に住んでいる。
(奏多さん遅いですね…)
凛菜は少し足を遅める。
すると、前方から女性が声をかけてきた。
「あら、凛菜ちゃんじゃない。元気そうねっ…。奏多ちゃんはどう…?」
凛菜と奏多の知り合いの人。
少し影のありそうな印象の女性。
そんな彼女に凛菜はこたえた。
「え、ええ。そうですね。私も奏多さんも元気にしてますよ…」
その言葉を聞くと女性は安心したようにその場を去る。
「そう。よかった…。二人とも元気で。よかった…」
女性はそんな言葉を残して通り過ぎた。
そして、少し歩くと奏多が追いかけてきた。
「まってくださいましー。凛菜ー。」
あ。奏多さんもきました。
二人で駅へと向かう。
今日からは雪解け祭。
きっと緑ヶ丘では裕佳梨さんたちが既に集まっているでしょう。
だから、私たちも少し急ぎ足で電車に乗り込み、緑ヶ丘へと向かった。
……。
「あっ!きたきたー。凛菜ちゃんとかなちゃんっ!」
裕佳梨は二人を見つけると元気に声をかけている。
杏果も萌華も二人を見つけ、笑顔で迎える。
「おまたせしました。」
「おまたせしましたわっ」
二人はみんなにあやまった。
杏果はこう答える
「ふふっ。そんな待ってませんでしたけど?」
それを聞いて安堵。
モカユカも、全然気にしてないよっ!と、ジェスチャーする。
そうして、雪解け祭へと向かっていきました。
お祭り。
屋台も出ているしイベントもやっている。
なんだか騒がしいぐらいにお祭りムード一色だ。
「あ、あれ?あんなところにりんご飴屋さん」
裕佳梨たちは足を止める。
お祭りの定番(?)りんご飴屋さんだ。
そのままのりんごに飴でまるごと加工した大胆なアレである。
別にりんごをまるごと飴で加工しなくてもいいのに…そんなことを考えながらも裕佳梨が買うのを見ている凛菜。
(どうせならヘタを取ったイチゴとかを飴で加工した方が食べやすいし可愛いのではないでしょうか…)
そんなことを思いながらも裕佳梨たちが買った飴を少しかじる。
りんごだ。飴だ。美味しい。
特に感想という感想もない。丸ごとりんごの飴で覆っている。それくらいのものだ。祭の定番アイテム。おーお祭りだー。くらいにしか思わないものだけどやっぱりお祭りならではのものだよね。
食べ終わり歩き出す裕佳梨たち。
次に見つけるのは
雪解け祭編です。




