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ぼらんてぃあぶっ♪  作者: yukey
Dear My Friend
15/28

奉仕部

それは1年前…、私が知らないモカ姉の部活動の記録。

「小鳥遊杏果です。よろしくお願いします」


クラスでの自己紹介。ちょうど1年ほど前…

まだ私が1年生だった頃のお話…

あの日、入学して1-Cに入ったあの日。私はこれからの学園生活にワクワクしていた。

そして、あの子ともであった。名前は、小鳥遊杏果ちゃん。私の親友だった…女の子。


それから少しして部活見学がはじまるといろんな部活動を私は見学した。バレーやバスケ、吹奏楽に軽音部、文系も運動系もカンケーなしに毎日いろんな部活を見たんだ。


そんなとき、ひとつの部活動の見学で彼女に会った。そう、小鳥遊杏果ちゃんだ。

彼女もどの部活にするか悩んでいるみたいだった。

だから、私から声をかけたんだ。


「ね、ねぇ。小鳥遊さん。」


そう、まだあまり話したことがない彼女にとってはすごく他人な口調だったと思う。でも、彼女は笑顔で答えてくれた。


「あっ、同じ場所の見学だねっ。どうしたの?」


私は応える。小鳥遊さんがどんな部活に入りたいのか。

私も迷っていたから。

できれば参考にしたかった…


「小鳥遊さんはどんな部活に入りたいの?私、まだ迷ってて」


少し、苦笑いだっただろうか…。

彼女はそんなこと気にすることもなく、すぐに答える


「私はね、進学のために勉強したいの。だから、少しでも進学の勉強に時間がさけそうな部活動がいいかな。」


彼女は笑顔で答えた。ああ、私と違ってもうやりたい部活動決まっていたんだ。

そう思うと少し自分が情けなく感じた。

すると彼女が続ける


「ね、ねぇ。椎名さん。部活動どれにするか悩んでいるなら一緒のにしてみない?まだ私も決まっているわけじゃないけど、よかったら…」


その一言に救われた気がする。

誰かと一緒にがんばる…それが一番やりたいことだったから。

だから、私は応える。


「うん、よろこんで」


それから、2人でいろんな部活動を見た。

運動系から文化系…この学園は本当にいろいろなものがある。

でも2人で見学する。その時間がすごく楽しくて仕方なかった。


そして、部活動を決める金曜日。

私と小鳥遊さんは一緒の部活動にした。

勉強優先で大丈夫な部活動。


”奉仕部”


ここなら、きっと勉強にも力を入れれる。

そう思った。

そして、部活動に入り、様々な体験をしたんだ。

その時に先輩部員とも仲良くなった。

一応、奉仕部の部長。霧ヶ峰芳佳(きりがみねよしか)。なんと、生徒会もこなす3年生の先輩だ。その上、学年でもトップクラスの秀才。まさしく、万能な方だった。


「今週はこんなところかしら? あ、生徒会の方にも顔を出さなくちゃ。ごめんなさいねみなさん。私がいろいろ兼用してるせいでみんなに迷惑かけちゃって」


先輩はいつも優しい。どの部員の子とも仲が良く、その上面倒見もいい。

相談があれば聞くし、手伝うことがあれば手伝う。

聖人みたいな人だった。


部長以外にも副部長の三木藍華(みきあいか)先輩や、部員の幸ヶ谷美香(こうがやみか)先輩もいた。この2人は2年生の先輩だ。

三木先輩は、いつも霧ヶ峰先輩のフォローをしていて、すごく大変そうだった。

でも、すごいのは三木先輩は学年で首席を3年間貫いていた。秀才であるのはもちろん、天才とも呼ばれる人だった。


「じゃあ、よしかちゃんは生徒会にさっさといくっ!あとはわたしにまかせてちょーだい。今週もなんとかするからっ」


非常に心強い副部長。

そして、も1人の先輩の幸ヶ谷先輩は、奉仕部と吹奏楽の二つに所属している。とはいえ、音楽大に行くための勉強に忙しくて最近はどちらの部にもあまり出れてないみたいだ。2年生のうちから幸ヶ谷先輩はピアノコンクールで賞を取り、名のある音楽大からはオファーがきているとか。そして。いまはオープンキャンパスにも積極的みたいだ。

部長、副部長とは違う方向での天才だった。


そして、1年生は私と小鳥遊さんの2人だけ。

一応、部員が5人いれば部活動ができるので今、5人部員がいるから、今年は存続が決まっていた。


そして、一年生として入った私と小鳥遊さんは自然と話す機会が増え、お昼も一緒に食べるようになり、やがて少しずつ仲を深めていったんだ。


「ねぇ、椎名さん。私、私ね。名前で呼びたいなって。」


小鳥遊さんは話す。私も苗字で呼び合うのは少し他人行儀な気がしていた。


だから、私も応える。


「うんっ。いーと思うよっ♪その方がいいと思うっ」


小鳥遊さんは応える


「じゃあ、も、萌華ちゃん」


初めてのことに少し恥ずかしさを感じる。でも、応えなきゃ。


「えっと…、杏果ちゃん?」


そしてこそばゆさからか2人して笑っていた。そしてどちらからともなく話す


「「ね、ねぇ」」


声がかぶる。

慌てて、お先にどうぞっ。とジェスチャーする。

すると、彼女も同じくジェスチャーしていた。

そして、また吹き出す。

笑って、笑った。

で、次こそはと、私からうちあける。


「ねえ、杏果ちゃん。名前で呼ぶよりニックネームで呼ぼうよーっ♪」


そういうと杏果ちゃんも同じことを言いたかったのか、すごく嬉しそうにうなづく。

だから再び名前を呼びあうことに


「じゃあ、私からねっ。えっと小鳥遊杏果だから、キョーカちゃん。名前だけど、キョーで伸ばした方が可愛いと思うのっ」


少し照れくさそうに顔をうつむける。

すると、杏果は嬉しそうにはにかむ。

そして、杏果も話し出す。


「じゃあ、私はね、椎名萌華ちゃんだから、

モエちゃん。モエちゃんでいいかな?」


キョーカちゃんも照れくさそうに顔をうつむけた。

私は嬉しくなって笑顔がこぼれたんだ。

そして、改めてニックネームで呼び合う仲になって私たちはどんどん仲が良くなっていったんだ。



小鳥遊杏果ちゃん回です。まだまだ小鳥遊杏果ちゃん回は続きますのでお楽しみに

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