和姫VS乙女座 前編
東雲中央公園の大広場では、今和姫が暴走した魔導書との戦闘が始まった中、広場中央の大銀杏の木の上に一人の人影があった。
「貴方の星座の僕としてのお手並み拝見させていただくわ、蠍座の姫天宮和姫さん」
「あれは、乙女座やな四天宮の一角や」
「なるほどねさっきのマギーの説明どうりだね」
乙女座は、8月23日から9月22日までが誕生月とされている。
今日は、9月の15日本当にど真ん中だ。
「奴は近距離格闘型や、でこっちは、中距離斬撃型。五分五分ってとこや更に奴は四天宮。えっと四天宮ってのは、黄道十二宮の四天王。十二宮の中でも、強い四宮ってわけ」
「いきなり四天王の一人?!無理そう・・・」
「心配しなくともウチだって四天宮序列3位や!!奴は4位勝てる勝てる」
「はぁ・・・」
私はマギーに変に丸められ、腰の刀を抜く。
そして驚いた、普通打刀位になると一本で重く感じるのに、この二本はほとんど重くなく、むしろ私にちょうどいい重さだ。
これなら!!
私は走り、乙女座との距離を一気に詰めた。
「そんな近づいたら危ないで!!」
大砲の大きな水晶玉からマギーの注意が飛ぶ。
星使いは絶対専用武装の魔力核として戦闘中は活躍して星闘者をサポートするらしい。
「刀ならなおさら近づかなきゃ!」
私は乙女座の懐に潜り込み、素早く斬撃を繰り出す。
しかし、流石は、近距離格闘型。防御が堅い。
そして実際に仕掛けて分かった。
日本刀の二刀流の難しさを。
刀身の刃がしっかりとしていないと切れない。
そうするには、手首を上手く使うしかない。
これは、なかなか苦戦を強いられるかも・・・
12/6一部修正