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夢遊病から始まる異世界転生
「ここは何処?」
「私は誰?」
気がつくと、私は見覚えの無い公園の中をを一人で彷徨い歩いていた。なんだか体が重く感じる。まるで水の中を歩いているかのようだ。
そして、何だか記憶も曖昧だ。微かに頭に残っている記憶が、「私は若くて美しい少女だった」、と告げている。
この美貌に引かれた、良くないものにでも拐かされてしまったのでしょうか?
それともこれが話に聞く、神隠しと言われるものなのでしょうか?・・・
「神隠しじゃ無いですよ。」
何処からか声が聞こえた。
「家に帰りましょうね、おばあちゃん。」
・・・
なんだか、お腹が空いた気がする。
そう言えば、朝から何も食べていないなあ。
「朝御飯もお昼御飯も食べたでしょう、おばあちゃん。」
これが異世界転生というものなのでしょうか。
周りの人の協力が大事です。
無理せずに助けを求めましょう。