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魔法少女から始まる異世界転生
私の名前は和田あつ子。
フワフワおさげの小学五年生。大阪弁をしゃべる犬と契約してこの世界に転生しました。みんなは私の事を鬼滅のアッコちゃんと呼んでます。
今回は、同じ事務所の娘が泣いて帰って来たのでお礼参りです。河馬の妖精が付いていた筈だけと、いったい何をしていたのかしら?後できっちりと締め上げないといけませんね。
変身アイテムのコンパクトを開いた私は、変身呪文を唱えます。
「鏡よ鏡よ、この世界で一番、強いのは誰かしら?」
黄金色の光の中で、美少女たる私の衣服が溶けるように消えて行く・・・。
『変身しても無駄です。』
『ツインテールの魔法少女がどうして敗れたのかを教えてあげましょう。』
先手必勝、「あの殺波ッ!」
・・・手応えがないだとっ?
『無駄です。』
『貴女の魔法は封じさせて頂きました。』
「そうなの?あなた、私と気が合うわね。」
『?』
「魔法なんて花拳繍腿!」
「私も魔法なんかより、肉体言語の方が得意なのよ♪」
「技は力の中にあり。圧倒的なパワーは技術を凌駕する。」とある格闘家の言葉です。




