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四天王(4)から始まる異世界転生
僕の名前は昇条太郎。職場で一番の穏健派だ。
四天王って何ですか?
今年も人事考査の時期がやってきた。
「昇さん、ここの成果の欄には何を書いてますか?」
「僕は社長賞を取ってるから余裕なんだ♪」
「このプロジェクトって昇さん、参加されてましたっけ?」
「・・・?」
そして時は止まる。
僕は難しい事を考えるのが苦手なんだ。
一方、他の四天王の一角である、仕事をしないだけで、出来ないわけではない五十嵐さん。
「悪いね。プロジェクトには参加していないのに、成果だけお裾分けして貰って。本当に助かったけど、報償金まで貰って良かったの?」
そして、昇さんの時はいまだに止まっている。
・・・
『悪い人では無いのですが・・・』
『頭は悪く無いのですか?』
「違う形で出会えていれば」、ってありますよね。