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留置所から始まる異世界転生(1)
僕の名前は堀中衛門。名の知れた起業家だ。
現在地はなんと留置所の中!
想定内ではあったけれど、流石に僕も初めての経験だ。せっかくだからプレイ・ボールとか言ってみよう♪
まったく服飾決算なんて、どこでもやっている事なのに。出る杭は打たれる。有名人となった僕は特捜にとって格好の餌食だったのだろう。
留置所と言っても、何処かの国の収容所みたいに暗くて不潔なわけではない。今だってちゃんと眩しい朝日が入って来る。
『朝日ではありません。』
光の中から誰かがしゃべった。
『貴方を異世界に転生します。』
「うん、大丈夫。これも想定内です。」
もしあの時に逮捕されていなかったら一体どうなっていたのだろうか?if小説ではやり直す事ばかりが注目されます。
転んだ後に立ち上がるだけではなく、更に成長出来れば素晴らしいです。