ことの発端②(Girl's)
昨日に引き続きの投稿です!
「よししゅんちゃんはいつも通り意識失ったわね、ふふっ、うふっぐふふふ」
舜の義姉である神谷広愛の目に光のない虚な目に若干引き気味に零華と姫良が見ている。
「広愛さん義弟離れした方がいいんじゃないですか?」
「そうそう、そろそろウチらに譲ってくれても「イヤヨ」
いや、否定が早すぎるよ…。ほんとに家族としてのお姉ちゃんならどんなに楽なんだか。
「しゅんちゃんは私の夫として迎え入れるんだから、いくら幼馴染でも変なことしたらユルサナイワヨ」
怖いって。わかったって。もうやめて、怖いからこっち見ないでヒロアさん…。いつものみんなから慕われる生徒会長に戻ってよぉ〜。
「わ、わ、わかりましたんでそろそろ本題に入りません?怖すぎるって(ボソッ)」
「ン?」
「「ヒぃっ!?」」
「まぁいいわ、そうね、本題に入りましょう。先に聞いておきたんだけども貴方達はしゅんちゃんのことが好きなのよね?結婚したいくらいに。」
「はい、もちろんいずれはけ、結婚したいとも考えてます。」
「あったりまえ!シュン以外考えられないよねぇ〜」
広愛の頬が緩み微笑んでいる。今は家族としてのお姉ちゃんモードらしい。
「ふふっ、お姉ちゃんとしてとても嬉しいわ!私ももちろんしゅんちゃんのことが好き。大好き。だから提案があるのよね…」
わたし達に提案だなんて珍しすぎる。裏がある気がして怖いな。
ウチらに提案だなんて大丈夫かな、怖いよ怖い。
頬を引きつりながら問う2人。
「「ど、どんな提案ですか?」」
その質問を待ってました!と言わんばかりにキメ顔する広愛。
「その提案とは………」
「とは………?」
2人の喉からゴクリと音がなり、
「もういっそのこと3人同時に告白しちゃうわよ!!」
………………………………………ん?(聞き間違いよね?)
(聞き間違いであってほしいヨネ。)
「あ、あのぉ今なんて言い「3人同時に告白」
「ん?ウチもよく聞こえ「3人同時に告白」
2人は口をパクパクしながら唖然としている。
やばいよぉ!!広愛さんどうしたのぉぉ!?
ほんとにヒロアさんだよねぇぇぇぇ?!!!
「うふふ、そりゃ驚くわよねぇ……でもちゃんと理由もあるのよぉ!?3人の中で1人のみをしゅんちゃんが選べると思うかしら?あの心優しいしゅんちゃんよ?きっと選んで傷付かせるくらいなら3人同時に付き合う選択肢になると思うのよ!」
た、たしかにあの舜ならあり得るかもしれない。
ウっ、よくわからないけどなんかものすごい説得力を感じる…。
「「もし3人同時じゃなかったら………?」」
「えっ……………………………?そ、そ、そ、そがんことあるわけな、な、な、なかよぉ……?」
「「ノープラン??!!!!!!!!」」
額にコツんと手の甲を当て、
「……………………テヘ?」
(この人だめだぁぁぁぁ!!!!!ついていけないよぉぉぉぉ!!!)
(シュンが関わるとダメダァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)
「ま、ま、まぁまぁ…自分が選ばれなかったら死んだも同然でしょ?」
「「たしかに……」」
(これで納得してしまうこの2人も大概ね。ふふっ、最終的には私が結婚するんだけどね…)
(最後に勝つのはわたしだけどね…)
(ウチが選ばれる未来しか見えないんですけど…)
「「「…ふふっ、フフフフ」」」
3人とも勝利を確信しているかのように不気味に微笑みあっている。
栗色セミロングの髪を払いながらナイスバディなくびれた腰に手を当てながら作戦の説明を行う。
「しゅんちゃんは必要以上に目立つことが苦手なのは、知っているでしょう?でも断らせづらい状況も作らないといけないわよね?」
黒髪ロングストレートの髪を払いながら綺麗な曲線を描いているくびれた腰に手を当て、
「そうですね、その状況が好ましいです。」
金髪ロングストレートの髪を払いながら張りがあり引き締まっているくびれた腰に手を当て、
「最高のタイミングでしないと後悔しちゃうもんねぇ〜。」
3人でしばらく考えながらパンっと手の平を合わせて、なにか思いついた広愛。
「貴方達みんな同じクラスなんだから教室でいいじゃない!!」
「えっ…でも周りの目が…いや、たしかに断りづらい…」
「きょ、教室かぁ〜、断りづらいのは間違いない…よね」
じゃあいいよね?!決まりよね?!と表情をキラッキラさせながら2人を見つめる広愛。
この表情を見せられた2人は顔を見合わせ、別の提案ができないため肯くしかなかった。
(でも大丈夫かなぁ……しゅんくん中々モテるんだよね……)
(シュンのやつ結構モテるんだけど、別に告白するやつ出てきたらどうしようかなぁ……)
(うんうん!これでやっっとしゅんちゃんと付き合える♪)
「それじゃあ明日の放課後16時に作戦決行するわよ♪」
クラス内での舜をあまり知らない広愛は1人ルンルン気分でいる。
その様子を見た2人は苦笑いしかできないのであった。
3人とも多少の不安もあるが、念願の想いを伝えられる時がせまり、付き合えることを祈りながら舜が目を覚すのを待っていた。
「……んぁ?」
目を覚ました舜は機嫌の良い3人を見ながら不思議に思うのであった。
「もう20時前か………ふわぁ……ねむた。」
どうしたんだ?この3人。まぁいいか、機嫌が良いのは良いことだ!腹減ったし、やべご飯作んねえと!3人とも暇ならご飯作ってくれてもよかったのにな。てか、なんで俺寝てたんだ………?まぁいっか。
そして3人の機嫌がよかった理由を次の日舜は知ることなる。舜はいったいどのような選択肢を選ぶのか。
今回はみじかかったですが、次話では舜の選択やクラス内での反応、それを聞きつけた舜に想いを寄せている新キャラなども登場してきます!
ぜひお楽しみに!