表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

クラス発表(花音視点)

 えへへへへ……えへへへへへ……ああもう駄目……幸せ数値がカンストしかけてる。


 えへへへ……


 窓を見やればそれは呆れるほどに緩んだ顔をした自分の顔が映っていて。……いやでも仕方ないよねっ!


 だって……今年も昴くんと一緒にクラスになれたのだから。


 春休みが始まった時からふとした瞬間に昴くんと一緒になれるかという不安に苛まれる事があって、その頻度は入学式が近づくにつれどんどんと増えていった。


 ……やっぱり学校生活に置いて同じクラスという事実は大きな意味を持つ。同じ話題を共有できるというのは関係を縮める上で大きな利点で、その意味で同じクラスであるという事実はとても私にとって重要なのだ。


 ……というか昴くん成分を恒常的に補給できないとか私枯れちゃうし。……後は授業中に昴くんの顔をこっそり見る事とか出来なくなるし。


 更にっ!やっぱ昴くんめっちゃイケメンだし、優しいし、頭いいし、話上手だし、運動出来るし、笑顔が素敵だし……(あくまで花音視点) そんな昴くんを他の女の子が狙わないか見張らないといけないし。


 えへへへ……えへへ……おっとそろそろしゃんとしないと。


 私は現在生徒会室に向かっている。それは入学式の準備をする為だ。一昨日や昨日のうちにやれる分の準備はしてきたが、やはり当日でしかやれない事も少しながらもあって、その為に私達生徒会役員は他の生徒より早く来ているのだ。


 他の生徒会メンバーより駄目駄目な私だからその分他のメンバーより仕事に実直に取り組まなければ、そう思って自分を引き締めようと思った刹那。


「おっはよ〜!! 花音!!」


 そう言って何か温かいものが頬に乗る感覚を覚えた。


「うわぁぁ!!」


 そう驚いて後ろを見ると。缶コーヒーを片手に持ちながら楽しげに笑う女の子の姿が。


「も……もう驚かせないでよ咲良!」


「ごめんごめんって………それにしても驚き過ぎじゃない?」


「う、うるさいわねっ!」

 

「花音可愛い〜!!」


「むふ……苦しい」


 咲良に抱きしめられる私。ちっ……窒息死してまう。  


 私に話しかけてきたのは生徒会会計である 佐々木 咲良(ささき さくら) だ 華やかな見た目の超絶美少女。身長は同年代の中では高めな方。


 そして何より特筆するべきはその胸っ!! たわわに膨らんだ胸は制服を押し上げて激しく存在を主張している。……あ、あれは反則よっ!! しかも着替えのときにちらっと見たけど形もすごく良かったし。


 大きくも小さくもない標準レベルの花音をしても嫉妬を覚えるのだから、もっと真っ平らで小さい生徒会長の心情を慮るといたたまれない。 ……まあ会長からしたら私のそれも嫉妬の対象になるのだろうけど。それ程会長は貧…いや無限の伸びしろを有しているのだから。


「そ……そろそろ解放して」


 死因がおっぱいに包まれての窒息死とか末代までの恥だよ。


「およ……悪い悪い」


「ふはぁ……はぁ……はぁ……」


 さ、酸素が美味しいっ! そして恐るべしおっぱい地獄。


 息を整えて並んで歩き出す。隣で歩く咲良は缶コーヒーのプルタブを開けてちびちびとコーヒを口の中に入れている。本当にそんな日常の風景でさえ絵になるのだから美少女というのは罪深い。


「それにしても一緒のクラスになれなくて残念だね咲良」


「まあ確率的にそんなもんでしょ」  


「まあそうだろうけど」


「それにさ……夫婦の時間を私が邪魔しちゃ悪いし」


「ふ、ふ、ふ、ふふ夫婦??? だ、誰と誰が!?」


「勿論、花音と榎本の事だよ」


「ち、違うから! す、昴はふ、夫婦とかじゃないし! というかまだそれ以前の段階にも達していないし」


「はぁ……さっさとちゃちゃっと告白してちゃちゃっと付きっちゃいなよ」


「そんなに簡単に言わないでよ」


「……それが簡単な事なんだよなあ……はあ」


「何か言った?」  


「いや……本当に花音はどうしようもなく馬鹿で鈍感だなって言っただけ」


「何それ酷いっ!」


「まあ……私は花音の事応援してるから」


「……ありがとう咲良」


「どういたしまして」


 本当に咲良が友人で良かった、そして咲良が昴くんの事を好きにならなくて良かった。……もしそうだとしたらこんな風に気兼ねない関係を築けていなかっただろうし何より……絶対に勝ち目がないから。


「……というかさ花音あんな大胆なこと出来るのにどうして告白は出来ない訳?」


「へ……何のこと?」


「さっき掲示板の前で榎本に抱きついていたでしょ」


「え、えええええ!? み、見てたのっ!?」


「上の階の窓から」


「ふぇぇぇ……」


 み、見られてたんだ……恥ずかしい。それと同時にさっきした自分の行動を思い出して自然と頬が熱くなるのが感じられた。


 告白すると……実はあれはわざと抱きついたのだ。 感極まったふりをして昴くんに抱きついたのだ。ぱ、パンツ見られたんだからあのくらいの行動はしても許されるわよねっ!


 ……暖かったな。昴くんの体温を全身で感じた時の温もりと、そして同時に感じた多幸感は鮮明に思い出される。


 ……そして昴くんの彼女になればそんな昴くんの温もりをもっと味わえる訳なのよね? もっとあの幸せを味わえる訳なのよね? ふへへへへ……


「お〜い……戻ってこい花音」


 ……やっぱり今日は表情筋を引き締めることは難しそうです。
















 








 

 




 


 



 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ