未来を嫌い、願う。
気分次第です。彼は。敵を選ぶことはあっても、何かのためになら逃げずに戦う少年。特に叶えたいものも無いから、未来が夢に描かれるのを待っていた。でも、未来が怖くて。未来をつなぐ明日が嫌いで。過去に縋って。もうどうしようもなくなってしまい、願ってしまう。明日よ、来ないで、と。でも、そんなこと、世界は知らず、また明日を来させる。
明日が来そうになると、君は顔を歪める。辛いのだ。私も辛いよ。君のそんな姿を見るのは嫌なんだ。だから、私は君の手をとり、願うのだ。君に幸あれ、と。願った時、その願いに応えるように、流れ星が降った。
空で舞う星々は、暗い闇を照らす魁星のようで、それらは明日へ向かっていく。あの星のように、君も私も、また明日へ向かっていこう。
もしもこれが夢で、夢でそのまま終わってしまったら、昨日を変えさせてなんて言わないから、だから。明日でも、そんな辛い顔しないで、笑って。
あれから、世界は変わったって、本気で思っても。期待しても。変えようとしても。未来は残酷で、いつもと変わらない日々が続く。それでも、君と見たあの景色は本当に綺麗で。忘れられないものだった。だから、いつでも思い出せるように、心の中にしまう。
もし、君がいても、いなくても、ひとりじゃ未来に向かって歩くことは出来ないかもしれない。でも、しようとしないと、何もできない。そう考えると、嫌な幻想が横切る。そんな幻想を壊したくて、壊して、と願って、踠いて。私たちにとって、いい未来が来て、と願ってしまう。そして、
願ったんなら叶えればいいと思うよ、と君は私に言う。
また明日の夜に会いに行こうと思ったが、どうかな?君はいないのかな?それでも、いつまでも私たちは―
でも、少しでも君といたいから、一緒に叫ぼう?
この日を未来になっても、思い出せ!っと。