ー第12幕ー
∀・)これにて『嗚呼!!なんて素敵な女神様!!』終了です。この物語の最後をどうか、みとどけてください。
イザベルの訃報はレイジの海岸にも届いた。しかし老人漁師は大物を釣り上げ、新聞にも目をくれず、喜びの声をあげていた。
「おーい! イザベルさんよぉ! コレコレ! 今夜のおかずにどうだい!」
はしゃぎあげた老人はやがて遥か先の海を見つめてぼやいた。
「女王殺して自分も逝くとかよ、たいしたものじゃないかい。ほれ、これは褒美だぞ。今晩のおかずにでもしてくれ」
彼はそう言うと、釣った大魚を海に投げて戻した。そして両手を組んで背中を伸ばすと、遥か先にある海の平行線を見つめた。
「あ~、何だったっけ? カトロスと、マドロスと、なんたらロスだっけ?」
老人の瞳は輝いていた――
これから後の100年後、トリスは南北に分裂して戦争を始める。北はアソーを召喚し、南はアヴェーヌを召喚した。しかしそれはまた別の話になるだろう。生まれかわったイザベルがいるかもしれないし、いないかもしれない。
世界は廻り続けている。女神は今もあなたの心を写しているのだろう――
∀・)最後の最後まで『嗚呼!!なんて素敵な女神様!!』にお付き合いいただきありがとうございました。アウトレイジに影響を受けて執筆にとりかかった本作ですが、いかがでしたでしょうか?是非とも感想を何でも聞いてみたく思いますが、とりあえず印象に残ったキャラクターが知りたいですね。今年もあと少しで終わりますが、風邪などひかずに平和な毎日を皆様が過ごされるよう、祈りをおくってます。アディオス、また次作でお会いしましょう☆




