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嗚呼!!なんて素敵な女神様!!  作者: いでっち51号
第5章~Isabelle of the counterattack~
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ー第12幕ー

 翌朝、皇室ラジオにてギリーは国王退位を世に伝えた。国主は国家最高顧問のカガム・ハリウッドへ委託した。ラジオ後、彼はカガムとソーヴァンに対面するようにしてソファーに腰掛けた。



「良かったな。これでこの街、この城はお前のものだな」

「良かったな、じゃねぇよ! てめぇドコ座っている!」



 ギリーは床に正座になって座りなおした。



「おい、てめぇ金庫の中が空になっているじゃねぇか? どうしたよ?」

「いや、これからの生活が……」

「生活が何だよ? 俺達だって体張って働いてここまできた。これから一市民になるのなら、まずそこから始めろよ! 馬鹿!」

「はい、すみませぬ……」

「明日までに持ってこい。それで国王暗殺が見過ごされるのだからよしと思え」



 ソーヴァンより穏やかな口調で諭されてギリーは大王会議室を出た――




 大王会議室を出たギリーはフラフラしながらも家族のいる裏庭へと向かった。



「これは!?」



 裏庭では額に穴をあけて遺体となった彼の本妻と3人の子供達が横たわっていた。



「家族旅行でも行こうとしたのか? 残念だったな。それは叶わぬぞ。ギリーよ」



 右手の茂みより現れたのは女神アヴェーヌ。



「くっ! 殺されてたまるかっ!」



 ギリーは懐から銃を取り出して発砲した。しかしアヴェーヌを護る光体ベールに弾かれてしまい、光体粒子が集まってできた縄に彼は捕らわれた。



「国王、いや元国王にして罪人、ギリー・デュオン、チェックメイトですわ」

「貴様は……」



 今度は左手の茂みから人間が現れる。冷血の紅姫、イザベル・ラベルス。



「貴様が殺したと言うのか……」

「ええ、キリアン女王より処刑の任を授かりましたわ」

「ふん、大層な役だな。いいだろう。その銃で私を撃ち殺すがいい。もはや覚悟などとっくにできておるわ」

「ええ、とっとと済ませたいですわよ。でもせっかくの機会ですし、楽しんで貰おうと思ってね」

「?」



 ギリーはその後アヴェーヌの力によって浮かされ馬車に乗せられた。



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