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ー第10幕ー
神を崇めるドグマを冷やかな目で見るのはこの日限りでデュオン軍大将のキリアン・デュオン、同じくこの日限りで准将のイザベル・ラベルスだった。
「山に乗って移動だなんて、思ってもみなかったぞ。おい、コレさ、どういうことだよ? まったく」
「アヴェーヌ様が女神であられるからですわ。デュオン公国軍大勝利おめでとうございます」
「はは、これからのこと話さないとだ。頼りにしているぞ、イザベル」
「おまかせあれですわ!」
隻眼の女准将は満弁の笑みを浮かべてみせた。
アルハ高原の陽が昇る。陽光に照らされたのは、完膚なきまでに破壊されつくされたバラグーンの東域総本部であった――
~第3章終わり~
∀・)第3章終わりまで、お付き合いいただきありがとうございました!まだ戦争は完全に終わったワケではございません。その終わりまでを描いたのが第4章になります。乞おうご期待を☆




