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嗚呼!!なんて素敵な女神様!!  作者: いでっち51号
第1章~Goddess call~
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ー第9幕ー

 翌日、アヴェーヌの提案で開戦までを過ごす拠点へ行くことにした。空を飛行しての移動だ。あまりにも目立つ行動に拒否を表明したイザベルだったが「ではキリアン殿に頼んで、妾はキリアン殿と動こう」という女神の持論に反論できず、空飛ぶ流浪の民を演じることとなった。だが彼女が動揺するのはそれだけでない。



「貴女、正気ですの!? 私たちを殺そうとした者の聖域でありますわよ!?」

「だからどうした? また殺すと言うのなら、返り討ちにすればいい話じゃ」

「そういう話じゃありませんわ! 『実は生きていましたわ。残念でしたわね。てへっ☆』とか挑発しにいくだけなら、馬鹿馬鹿しいにも程がありますのよ!! ましてそこを拠点にするなんて!!」

「はっはっは! 其方、なかなか面白い芝居ができるな。気に入ったぞ」

「ふざけないで下さいまし! 真面目に人の話を聞け!!」

「じゃあ、妾の話も真剣によく聴いて貰おうか。アヤツらは妾と別にもう一体の女神召喚をしていたのだ」

「ええ!?」




 イザベル一行は3日間の飛行旅行を満喫しながらも、目的地であるカテリーナ寺院へ到着した。上空からゆっくりとバーサル堂へ続く寺院中庭へと上陸し、歩いて向かった。案の定、見張りをしている僧侶が彼女達の前に立ち塞がる。



「何だ!? 貴様ら!? どうやってここに入った!?」

「久しぶりだの~。若いの」



 アヴェーヌはそう言うと深々と被っていたフードを外し、笑顔を見せた。



「あ、アヴェーヌ!? がはっ!!!」 



 女神は僧侶の心臓を手刀で突き刺した。



「妾を呼び捨てて愚弄するな!! 無礼者!!」



 アヴェーヌはだいぶ離れた内壁へ殺した僧侶を投げ捨てた。この騒ぎでバーサル堂近辺にいた僧兵50人近くがイザベル達を囲んだ。



「まずいですわよ、これは。寺院中の僧兵が集まりますわ。貴女の力で片付けるにしても1日以上はかかるかもしれません……!」

「2丁拳銃を構えている其方が言う言葉か? 案ずるな。人間の脅威など、神の脅威に全く以て及ばない。戦争の予行演習じゃ! ゆくぞ!」



 寺院での決闘が始まった――



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