登場人物紹介
「まくあいのこと。」 登場人物紹介
作品に登場する人物のうち、過去作品に登場している人物の紹介です。
年齢はこの作品で初登場したときの年齢となっています。
『第1章 惑う人々』
●ソータ(中平颯太)
十代目ヒコヤイノミコト。39歳。19歳のときにヤハトラに呼ばれ、初恋の人ミズナと共に祠の闇を回収する旅に出た。
ジャスラの闇を浄化するために神殿の奥に消えたミズナを取り戻すため、ジャスラ中を旅していた。
ジャスラの旅が終わり、廻龍のヴォダでウルスラに旅立ち、朝日や暁、シィナやシャロットに出会う。
4年後に水那を救い出すまでの間、闇の波動を調べて宝鏡を見つけるため、テスラの東の大地を調査することになった。
三種の神器の力を扱える唯一の人間。体内に宿している勾玉の加護によりあまり年を取らないため、20代後半に見える。
●シルヴァーナ(シィナ)
ウルスラの現女王。20歳。時を戻す、防御、結界、攻撃など、多くの力を使いこなすフェルティガエ。
その代償として子供が生めない身体になった。
時の欠片を継承し、女王となったことで、予言を行えるようになる。
ミュービュリの人間であるトーマをずっと想っている。
『シィナ』は記憶をなくしてトーマ・ユズと暮らしていた時に、二人に呼ばれていた名前。
●シャロット
ウルスラ先代女王、イファルナのひ孫。11歳。闇を浄化する力を持っている。隠されていた書庫を見つけ、ずっと独りで調べていた。
『視る』能力に長けているが、女王になる資格は持っていない。頭の回転が速く、シィナとコレットを補佐してウルスラを立て直そうと思っている。
自分を王宮の中枢に戻してくれたシィナに感謝しており、シィナとトーマの行く末を心配している。
●上条朝日
27歳。テスラと日本とのハーフ。フェルティガを際限なく蓄える力を持つ。
潜在能力は高いが、自分で使用するのが苦手。前向きでいつも一生懸命な性格。
ユウとの間の息子、暁を日本で育てている。
医学部を卒業したあと、理学部の大学院に入り直し、卒業。今は企業の研究室で働きつつ、カンゼルの資料を研究している。
●夜斗(ヤトゥーイ=フィラ=ピュルヴィケン)
フィラ出身のフェルティガエ。33歳。『夜斗』は日本に潜入したときの名前だが、朝日はそのままそう呼んでいる。
幻惑と隠蔽や防御・障壁などの術のほか、瞬間移動が使える。
最初は朝日とユウの敵として現れたが、途中で二人の味方をし、最後まで貫いた。朝日にとっては親友のような兄のような存在。
フィラには戻らずエルトラ王宮で働いており、ソータの調査の補佐もしているため、とても忙しい。
●ネイア
ジャスラの第百二代目ヤハトラの巫女。34歳。約20年前、ミズナを匿い、ソータと引き合わせた人物。
物や人物の過去を視ることができるフェルティガエ。
ソータやミズナにとってはジャスラにおける保護者のような存在。二人の行く末を心配している。
●上条瑠衣子
朝日の母親。56歳。異世界人であるヒールとの間に、朝日を儲けた。
朝日からは『ママ』、暁からは『ばめちゃん』と呼ばれている。
レストランを10店舗経営する、やり手の女社長。
●上条暁
朝日とユウの間の息子。11歳。「託宣の神子」と呼ばれる存在で、テスラとキエラの戦争を終わらせる鍵になった。
浄化と模倣の能力者で潜在能力は相当高いのだが、今は修業中のため、使用を禁止されている。
かなり器用で要領がいい。
●コレット
シャロットの妹。10歳。時の欠片を継承する器を持っているため、皇女(=次期女王)となっている。
シャロットにとても懐いている。身体も思考も幼いため、ウルスラの事情などもあまりよくわかっていない。ユズに懐いていた。
●ユウ(ユウディエン=フィラ=ファルヴィケン)
朝日を守るために日本に現れた美少年。20歳。攻撃、防御が行える戦闘タイプのフェルティガエで、その力は村一つを壊滅させるほど。
朝日と暁を守って大怪我をし、エルトラ王宮で身体を癒しながら眠り続けていた。
2年前に目覚めてからは、テスラのフェルティガエやシャロットの指導をしている。
何よりも朝日を大事にしている。
極度の人見知りだが、ソータのことはかなり気に入っているらしい。
●理央(リオネール=フィラ=ピュルヴィケン)
34歳。夜斗の双子の姉。『理央』は日本に潜入したときの名前だが、朝日はそのままそう呼んでいる。
攻撃、防御が行える戦闘タイプのフェルティガエだが、ユウには敵わなかった。
今はフィラの村の長を務めている。マオニューリという3歳の娘がいる。
●ユズ(高坂譲)
古の女王、ヴィオラの息子。21歳。人の心や記憶を読む力と物質の具現化の力を持っている。母から託されていた時の欠片を、シィナに継承した。
普段はコンタクトレンズで隠しているが、左目が紫色。このこともあって他人とあまり打ち解けないが、トーマとは8歳からの付き合いで特別である。
●ヨハネ(ヨハネーリュン)
幻惑、隠蔽が使えるフェルティガエの少年。暁の2歳年上。フィラの戦争孤児の中でも年長で、子供たちのまとめ役だった。
暁にとって、友達と呼べる初めての人間。今はエルトラで夜斗の仕事を補佐すべく修業している。
●トーマ(中平十馬)
ソータと水那の息子。21歳。剣道の有段者。あまり細かいことにはこだわらない、とても前向きな性格。
失っていた記憶を取り戻してシィナのことも思い出したが、立場を考えて記憶喪失のフリをし続けている。小学校の教師になるのが夢。
『第2章 憂う人達』
●ミリヤ
エルトラの女王。34歳。テスラの戦争後、即位した。12歳になる娘がいる。
人をからかうのが趣味らしく、たびたび朝日たちを困惑させる。しかし女王としての判断能力は本物。
『第3章 惟う人等』
●セッカ
ジャスラのデーフィの領主の娘。44歳。『案内人』としてソータの祠を巡る旅を共にした。姉御肌で面倒見がいい。
先入観に囚われない自由な発想の持ち主で、「水那を救うために浄化を進める」という手段を思いついたのも彼女。
祠を巡る旅を終えた後は、ホムラと結婚。22歳の長男ゴータ、21歳の次男カイ、19歳の長女ミッカという三人の子供がいる。
●ホムラ
ジャスラのハールの領主、レッカの弟。53歳。2メートル近くの大男で性格も豪快。
ソータ、水那、セッカとはソータの祠を巡る旅で知り合い、仲間になった。
ソータの旅が終わった後はセッカと結婚。漁の季節はハールで働き、それ以外はデーフィに帰るという生活を送っている。
●レジェル
三百年前のヤハトラの巫女と九代目ヒコヤイノミコトの子孫で、二人目の浄化者。幻惑の力も持っている。29歳。
14歳の時、ラティブの領主に掴まっていたところを、妹のミジェルと共にソータに保護された。芯が強く、とてもしっかりしている。4年前、レッカの息子のエンカと結婚した。
●アメリヤ
ミリヤ女王の母で、普段は王宮の奥の古文書の研究をしているため、表には殆ど出て来ない。知識と経験でエルトラの女王を背後から支えている。
●ミズナ(比企水那)
ソータの初恋の人で三種の神器が認めた伴侶。当時は唯一の浄化者だったことから、ジャスラを闇から救うため、神殿の奥で永久に闇を浄化する道を選んだ。20歳で時が止まっている。
自分自身に術をかけたため、ずっと意識を閉ざしていたが、ウルスラの動乱でトーマが危機に陥った際に目覚め、彼を救った。
今も闇の中で祈り続けているが、時には目を覚ましてソータと会話をすることもある。もともとはテスラとミュービュリとのハーフ。