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第七話 体の主導権

 応募を済ませた次の日の朝、真央の意識が覚醒するとそこは布団の中ではなく……


 (なんでPCいじってるの……?)


 「あぁ、起きたのか」


 自分の体はPCに向かっていた。


 「現世を知ろうと思ってな」


 (そう……)


 人のPC勝手に使わないでほしいな……プライバシーとかあるし……まぁ、言っても無駄なんだろうけど。


 「それにしても度々思うよ、人間の文明は大きく進化したとな。 知りたいことは何でも知ることができる」


 (まぁね)


 マオはPCの画面を見ながら感心したような口ぶりで話している。


 (それで、何か気になることはあったの?)


 「あぁ、現代社会の規則や常識、ほかにもいくつかお前が眠っている間に調べさせてもらった」


 (仕事がはやいねぇ)


 (そんなにはやいなら、僕に体を返す方法も早く考えてほしいんだけども)


 「そんなもの知らん、自分でどうにかしろ」


 (無茶言わないでよォ)


 自分でどうにかって......どうすりゃいいのさ......


 「そもそも自分の体だろう、やりようはあるのではないか?」


 (うーん)


 やりようねぇ、強く念じるとか?


 (むむむ......)


 「......ほう?」


 真央が目を閉じて念じ始めると、徐々に体の感覚が自分に寄ってきている気がし始めた。


 (ふぐぐ......)


 「......」


 そしてついに、


 「......ん?」


 (やればできるじゃないか)


 目を開けて両手を動かしてみると、自分の意志で動かせるようになっていた。


 「やった!」


 「ふふふ、これでもう好き勝手させないからね!」


 真央は勝ち誇ったような顔でそう言い放ったが、次の瞬間その顔は崩れることになる。 そう、自分にできたということは……


 「私にできないはずがなかろう」


 (そんなぁ......)


 主導権を握ったのもつかの間、一瞬で奪い返されてしまった。


 (ねぇ、体返してよぉ)


 「いいだろう」


 (......えっ?)


 その瞬間、体の主導権は自分にかえされた。


 「やけにすんなり返すね?」


 (もうやりたいことは終わった)


 「そう……」


 こんな感じで大丈夫なのかなぁ......

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