第五話 魔王の興味
家に帰ると同時にパソコンを立ち上げて動画投稿サイト「Utube」を開いた。
「これは?」
(Utubeだよ、色んな人が動画を投稿したりして、自分を表現する場所……かな?)
「ふむ……」
(えっと……これとかどうかな?)
視界に入った動画を見るように魔王に促し、クリックして再生させた。
「はーいどうも〜こんにちわ〜」
再生された動画にはVの立ち絵が映っていて、配信者さんの挨拶が聞こえてくる。
「これが、Vtuberというやつか」
(そそ、こういう風に顔を出さなくても自分の代わりにキャラクターが表情を変えて感情を表現してくれるし、なりたい自分になれるから人気なんだよ)
「なるほどな」
魔王は暫く動画を見ていたが、ふと疑問が湧いてきた。
「Vtuberにはどうやってなるのだ?」
(どうなる……って聞かれても僕も詳しくないから困るけど……個人で依頼を出してガワ《Vの体》を作って貰って始めたり、事務所の募集に応募したりとか?)
「うーむ……」
(どうしたの? 唸ったりして)
「少し興味が湧いたぞ、Vtuberとやらに」
(そう? それは良かっ……)
「やってみようじゃないか、この私が」
(うん? へ?)
「まずは事務所の募集とやらを探すか」
(はァァ!?)
なんかまずいことになってきた気がする……。
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