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初めての○○。

 それはそこに居た。

 ずっとそこに居たかのようにいた。

 実際には現れたというべきなのだろうけれど、堂々として居た。

 歩き始めて10歩目のことだった。

 「・・・・・スライム?」

 国民的RPGそのままの姿だった。



──────────────────────────────────────────────



 とりあえず倒した。

 ひのきの棒で叩いたら『ピキー』という悲鳴をあげてしぼんで消えた。消えた後には3Gが落ちていた。死体はない。

 「ゲームかな?」

 異世界だと思ったらゲームの世界だったのかもしれない。だが夢ではなさそうだ、この手に残る感触がそういっている。・・・夢ならよかったのに。

 そんな初めての戦いだった。

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