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悲劇の発端
この話からジョジョネタが増える可能性がございます。「許せるッ!」という方はこのままスクロールしてお楽しみください。
龍の国に王子が生まれた。蒼い澄んだ目をした龍人の子。名は『ファクサイル・ヴァルグリオ・ルーラー』。国の人々は彼を『サイバ』と呼んで慕っていた。また、彼は国に置ける『錬金術師』でもあった。それが発覚したのは、彼が王としての資質を現し始めた、10歳のころであった。
彼はあっという間にその力を使いこなせるようになり、来る日も来る日も従兄弟の鍛冶屋に行ってはその力を遺憾なく振るい、色々な物を作り出していた。その後、すくすくと育っていった王子はやがて国の政治についても考えるようになった。
「父さん、まだこの国は発展途上だ。この国をもっと豊かにするには他国と貿易をするべきだと思う」
彼は龍の国において異例とも言える考えを出したのだ。
そう、国のためだと思い提案したこの案が、まさか国を壊滅に追いやるとも知らずに…