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ダンジョンシステム整備士、津田征也  作者: 氷理
第四章:ダンジョンを増やそう
39/70

その、三十六 ダンジョンに必要なモノ?

お久しぶりです。


しばらくお休みしてごめんなさい。


再開しました。



 大気脈のバイパス術の間、日の出から日没までひたすら魔物討伐に明け暮れた。夜の間にラインの掃除をするなど、忙しかったが、何とか問題なく11カ所の終了が宣言された。

「すまんかったの」

「しかしこれで後数十年は放っておいても良かろう」

という神々に

「定期点検だけはしておいてください! こんなの毎回はきついですよ!」

と反論して大気脈と中気脈の定期点検だけは10年に1回することを約束してもらった。

 ラインを2カ所から引いたせいか、最大で201カラットの霊珠がとれた。

本当に大漁で、征也にとっては|(今の所)使い道ないし、たくさんあるし、と大きな赤色の数個を残して青や緑の霊珠の数十個が高天原に納品された。色のない数十個の霊珠は霊課に渡され、歓声が上がったほどだった。




そんな金曜日、穴井君がダンジョンに不満があると言う友人を困惑しながら連れてきた。

「自分でマッピングする必要もなく、霊珠しかアイテムが無い! レベルアップは現実で難しいとしても、ダンジョンのロマンがありません!」

開口一番、彼は叫んで主張した。

「あー、はい。俺、ゲームしないからその辺り詳しくないけど……」

「詳しくないなら、どうして造ったんですか!」

「えっと……言葉を知っていたから? 成り行きで?」

熱い青年に対して要領を得ない征也。

「ちょっと君~、名前は何て言うんですか~?」

キエートが何時の間にか来ていた。

「辻本広光と言います」

「よし、辻本君! ダンジョンを考えてくれ」

征也が辻本を巻き込んだ。

「は?」

「辻本君、君が考えるんだ。広さは1辺が10㎞の立方体の中で自由に。ロマンがあるものを造ってくれ。

 そう、不満があるなら自分で造ればいいんだ!」

突然丸投げされた辻本は当然唖然となっている。

「アイテムは相談してくれ、どんなのができるかな~?」

自分で考えるつもりのない征也は楽しそうだ。







その日の夕方、天司の作った神域を地図片手に見に行った。

いつか時間が来たら、過ごす予定の場所である。

「ダンジョンの方は全て征さんに作っていただいたので、神域は俺の方で作っておきました」

「凄いなぁ……。

ねぇ天司君? 江戸城をモデルにしているからって、ここまで部屋数必要ないと思わない?」

「モデルは本丸だけですよ。

他は茶畑や香木を植えたり作業場を造ったりする予定です。例えば二の丸に香木を植え、三の丸に茶畑が広がるよう考えていますがどうでしょう? 他にそれぞれの敷地の間には桜などの木々を植えて景観も整える予定です」

「うん、見た目よさそうだけど、式神で管理する予定なの?」

神力を使っても美的センスに乏しい征也には難しそうだ。

「基本的にはそうですね。知る能力で庭園や造園が出来る知識を入れた式神を配置しておきます。後は追々住みやすいよう作っていきます」

その言葉にふと思いついた。

「式神って何でもできるんだねぇ。……式神って紙だけじゃなくって他のでも出来たっけ? …………犬とか猫とか?」

「できますよ。何か思いついたことでも?」

「別に思いついたってほどじゃないけど、各階にボス的存在を置こうかと思って。

ほら、この間1階に申請していて勝手に2階に入った実力のない人が亡くなったでしょう? だからある程度力が付くまで番犬を置くのはどうかな? ……って。

いや、変なら変って言ってよ。 …………ただ人が死ぬのは慣れないからさ」

「良い案だと思いますよ」

「自己申告よりも正確ですからね」

天司もキエートも同意をくれた。

「設定もしてあるし危険は少ないと思うけど、チュートリアルな1階と自信が付き始めて段々惰性になってくる2・3階はちょっと不安かな。慢心してくるその先もどうかなって思うし。

 犬を式神にして1~3階に配置すれば人に懐くし面倒見がいいと思うんだ。4階以上は猫の式神を配置しようかと。気まぐれだけど賢いから大丈夫なんじゃないかと思って。で、その両方の上司役に総合管理役として狐とかどうかな? ほら、九尾の狐とかそれっぽくない?」

キエートは少し考えてから、

「王庁や黄泉の方はどうしましょう?」

納得しながらも訊いてくる。

「王庁も黄泉も軍隊の訓練で使うんだしフォローは必要ないと思うけど。……現世だと試運転の時に見てたけど単独行動で霊珠を求めることも多かったし、危ないと思うんだよね。

 こう、何と言うか……スタンプラリー的な? 何かをした方がいいかと思って」

頭をひねる征也に天司が

「分りました。各階のボスを倒したらスタンプ1つ、3体を倒したら次の階層へ進めるように設定してみたらどうでしょう?」

「そういうのって出来るの?」

と答え、キエートも乗ってくる。

「ポイントカードのようなものですよ。倒した霊珠を3つ持って受付に行くと新しいカードに自動引継ぎされてポイントカードの色が変わるんです。

 そうですねぇ。霊珠の色みたいに最初が白で水色、青、緑と変えましょうか?」

「利用する人にわかりやすく説明してくれたらいいよ。前回は2・3階まで行った人は3階からのカードを上げて……。

ああそうだ、ボス戦は特定の場所でしよう。対戦したい人だけが対戦できるようにしておかないと、弱い人たちは危険かも」

「ありえますね。その辺も最初に説明しておいた方が問題も起きないでしょう」

「カードによって入場料を変えるのも考えたらどうですか?」

キエートが新たな提案をしてくる。

「取得した霊珠に料金を掛けようと思っていましたけどどうでしょう? 最初に入場料と言う形で掛けておいた方が採りはぐれはないでしょうが……」

「最初の方がいいかもね。霊珠って小さいから見落としがあるかもしれないし」



元のダンジョンは開業させつつ、ゲームをすると言う辻本君の作る第二ダンジョンを楽しみにしている。まあ、ゲームをするからと言って楽しいゲームが作れるわけではないことを征也は気付かないわけではあるが。






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