承
椛月鴉日
どうやら、件の勇者を召喚した国からわざわざ来たらしい。
で、話はなぁにと聞いたら、神秘が何たら、5神のバランスが何たらとか言われた。
まあ、要点をまとめると
「おめぇのせいで予定より1人多くの勇者が召喚されちまったよボケ」
「闇勇者とか闇の聖女は代々裏切り者が多いから、マジふざけんな。なんで出てきたんだよ」
「けど、無視するわけにもいかんから、とりあえずあんたは少なくともここから出てくるな。」
……まあ、要するに文句を言われたうえで、今までと対応は変わらないようだ。
まあ、こちらに文句を言いながらいろんなことを教えてくれたから、そこまで悪い印象でもないけど。
へー、聖女ってほかにも種類いるんだ。なになに、火と土と風と水と光がメインと。
神や勇者もそれに対応しているとのこと。
聖水を作る神様は光か水が得意で、邪神だと作れないとのこと。
え?なに、幼女ちゃん、邪神様は作れるけど作りたくないだけ?ごめん幼女ちゃん、それ多分、邪神様の虚勢とかだと思う。
あ、闇勇者君、召喚された瞬間暴れたから、今は独房にいるんだ。へー、なんか悪い事した気がするなぁ……。
え?すでに脱走した?ああ、なら問題ないね。あ、ごめんごめん、問題あるね、ごめんね。
まあ、いろいろ教えてもらったから、お礼にコーラ飲む?って聞いたら、そんな邪悪なものなどいるかって言われた。ちょと残念。
なお、その日のうちに光の聖女は帰っちゃいました。
……マジで文句と説明をするだけにここに来たのかぁ……
梟月菜日
なんか最近、聖女が来て以降この監獄の周りに人が良く集まるようになってきたらしい。
「闇の聖女様―!!」とか「世界に闇をー!!」とか言ってくる。
む~なんかこう……聖女って柄じゃないんだよなぁ。
それに、別に世界に闇を~とかいってるけど、ここ普通に夜も明るいです。
オール電化です
なんか監獄にいるのに闇や聖っていう言葉がここまであわないのもあれだからね。
とりあえず、幼女ちゃんに何かいい方法がないかなーっていったら、闇巫女!闇巫女!って言ってきたから、今日から自分は闇の巫女になる。
八百万信仰なら、きっとその中に邪神の一人や二人はおるやろ。
菊月薔日
何故か知らないけど、外の人たちも巫女様巫女様言う様になってきた。
どうやったのって聞いたら、幼女ちゃんが件の邪神の祭具をドヤ顔で掲げてきた。
え、なにそれ、通信器具なの?
栗月蜂日
最近、外に集まる人の数が大変なことになってるらしい。
具体的には、教会に異端認定されたり、もともと邪神的なのを調べていた人が集まっているとのことだ。
へー大変だね。
そうだな、俺の服装ほどではないがないがなとか、看守さんが言ってきた
いやいやなかなか似合ってるで、特攻服。
桃月梨日
なんか、あの偉そうなサプリ頂戴オジサンが再び来た。
なんか前回と態度が違いすぎて草生える。
様付けとか敬語とか、奉納品とか、一回のただの囚人に何やってんだこの人。
え?おっさんアンタ、貴族なの?まじで、こんなとこ来てていいの?
え、この辺の土地の管理する権利を王から正式にもらった?
これからは、邪神を信仰させていただく?
……あんたが変なこと言ってるから、看守さんや周りの護衛の人の顔色がすごいことになってるぞ。
とりあえず、頭が不安だから、安眠枕を渡しておいてあげた。
大事に保管させていただきますとか言われた。
いや、使えよ。
蛸月亥日
偉そうなオッチャンと看守の人から、最近ここに首都に見捨てられた難民が集まりまくってるから、どうにかしてくれって言われた。
囚人に頼るなよと思いながら、壁の一部をマジックミラーにして外を見たら、なんかがりがりでぼろぼろの人がそろってたり、変な死体の山ができてたりもした。
しかも変なオリジナル儀式をやってたりもしてた。
とりあえずこれはいかんやろって思って、祈りで外に食べ物がなる木とジュースサーバーと長椅子を祈りで用意した。
植物とかも、できるのかなーと思ってやってみたが、どうやら変わった植物であればOKのようだ。ものすっごく眠くなったけど。
……ちょっと、チョイスが間違えた気がしなくもないが、どうやら外の人みんな喜んでくれたようだ、よかった。
鳶月鶯日
どうやら難民の人たちが餓死したり、変死することはなくなったようだ。
そのかわり、口から泡を吐く人が続出している。
いや、これ、別に自分悪くないよね。
ただちょっと外にバナナの木とサイダーのジュースサーバーを作っただけだし。
一緒に飲めとは言ったわけではないし。
鯏月鱧日
なんか、外に出したソファア代わりのバランスボールが邪教の修行道具と勘違いされてる。
バナナとサイダーを一緒飲んで、口から泡を吐くのが邪神への感謝の儀式と思われてる。
……なぁにこれ。
牛月柳日
外の光景を見る。
沢山並ぶ参拝者の列。
この監獄の周りにたくさん生えてる、四六時中実がなるヤシの木とバナナの木、時々パイン。
炭酸系中心のジュースサーバーに沢山並ぶスケベ椅子やふんわりソファア、そして、一番多いバランスボール。
そして、それらに乗ったり、口から泡を吐いて、祈ってるつもりの人々。
……なんだ、この狂気の光景は
狼月狐日
偉そうなおっさん貴族が、偉そうな邪神官グレードアップした。
何言ってんだと思うかもしれないけど、そうなった。
どうやら、外の難民が食べ物を巡って暴動が起きていないのは、このおっさんが私兵を使って、邪神の教えだ―ってことで整列させたりしたかららしい。
……いや、けどあの祈りはどうなのよ。
え?何?ならちゃんとした祈りを教えてくれ?
……いやいや、そんなん知らないけど……幼女ちゃん知らない?
え~、面白ければいいって?確かに今の外の光景はある意味面白いかも知れないけど……。
「ならば、危ないの以外は禁じなくて良さそうですな。」
ちょ!おっさん、あんたまで自由になってどうするねん!
狸月鮪日
とりあえず、最近監獄の周りがどんどんいろんな建物や建築物ができてる。
各々がオリジナルの神様への祈りとか、儀式や奉納をやってたりする
それと、絵画や銅像ができた。変な悪魔っぽい銅像とか、なんかエロい銅像とか。
うわぁ、何あのおっぱいぼろーんなエロ彫刻ww何を考えて作ったんだww
……え?あれ、闇巫女様の銅像?つまり自分の銅像?
……とりあえず、その製作者の頭にタライを落としてやりました。
外にいるはずなのに、とってもいい音が聞こえてきた気がした。
鰹月鶏日
なぜか、自分(姿は見せてないはずなのに)のエロ銅像が一気に増えた。
どうやら、タライ落としを褒められたと勘違いしたらしい。
……どうやったら!ほめられたと!勘違いするんだよ!
銀ダライだぞ!銀ダライ!今度は、マジで純金のタライを落としてやろうか!
……なんか、それでも喜びそうだから、怖い。
鰊月騾日
夜寝てたら、突然幼女ちゃんに起こされた。
おきたら、監獄の前に見知らぬ黒い鎧の人がたってた。
え?誰?
「……俺が闇の勇者だ。」
……え?マジ?