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悪の首領(ボス)の世界征服術  作者: 黒牙 透
第4章タノマ地区編【壱】
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第4章第42話未来の平和なき冒険その10~クレイバス攻防戦(延長編)+戦いの後で~

 「かかってこい。相手になってやる」


 次郎はその言葉と同時に瓦礫を飛び出す。隊長もジョンも止める暇などなかった。


 「グググ、ネライウチ」


 強化骨格標本(ハイスケルトン)は片言で喋りながら、次郎に向けてガドリング銃をぶっぱなす。再び、周辺一帯に轟音が響き渡る。


 「はっ、はっ、はっ」


 次郎は飛んでくる銃弾をすれすれでかわしていく。それどころか、回避しながら強化骨格標本(ハイスケルトン)に接近していったのである。


 「アタラナイ? ……ナラバ、アタルマデウツノミ」


 強化骨格標本(ハイスケルトン)は次郎の動きに警戒しながらも休むことなくガドリング銃を撃ちまくる。その間、ジョン達五人は瓦礫の裏で次郎の姿をただただ見守ることしか出来ずにいた。


 「はああああぁ……はあぁぁぁぉ」


 「ナニ?」


 強化骨格標本(ハイスケルトン)の近くまでいった次郎は、近づき様に一発殴る。その際、強化骨格標本(ハイスケルトン)はガドリング銃の銃身で受けてしまい、ほぼ全ての銃身が大きく歪んでしまった。これは強化骨格標本(ハイスケルトン)にとっては痛手であり、実質ガドリング銃による遠距離攻撃は不可能となってしまった。


 「もうその銃は使い物にならないだろ?」


 「……! キサマコロス」


 次郎の余裕を見せた言い方に強化骨格標本(ハイスケルトン)は顔をカタカタ震わせて激昂する。そして、なんと使い物にならないガドリング銃を振りまわしてきた。


 「もう鈍器扱いってわけかい」


 次郎は愚痴を言いながら、振りまわしてきたガドリング銃を避け、強化骨格標本(ハイスケルトン)に蹴りを浴びせる。


 「グゥ」


 強化骨格標本(ハイスケルトン)は蹴りを喰らいながらも次郎への攻撃は止めない。


 「そろそろ終わりにしようか」


 次郎はそう言って、直後に横からきたガドリング銃を片手で受け止め、半回転しながら銃身の上に乗っかった。


 「ン?」


 そして銃の上を伝って、強化骨格標本(ハイスケルトン)目掛けて飛び蹴りを喰らわせた。あっという間の出来事に強化骨格標本(ハイスケルトン)は回避出来ずにまともに喰らう。その時、手からガドリング銃を落としてしまう。


 「これで止めだ」


 強化骨格標本(ハイスケルトン)がガドリング銃を拾おうとするが、次郎がそんな隙を与えるわけがなかった。次郎に顔を掴まれ、ギギギという音と共に潰されてしまった。首上を無くした胴体はそのまま重力により、地面へと落ちていった。







 「終わったか、次郎」


 強化骨格標本(ハイスケルトン)が倒されたのを見たジョンは次郎に駆け寄る。一方、ジョンと一緒に駆け出した隊長は地に()している哲治の元に着くが、既に哲治は亡くなっていた。


 隊長は公司の時と同じく、遺品の一つを取っていく。そしてこの村で亡くなった人の遺体を埋めるため、協力を求めに次郎への方へ歩いていった。


 「ああ」


 ジョンに声をかけられ、反射的に返す次郎。しかし、次の瞬間。


 「化物だぁ~」


 大声を上げて次郎の方を指差す守人の姿があった。


 「おい、俺達を助けた恩人になんてこと言うんだ」


 「どこに体が銀色(シルバー)なやつがいるんだよ。……殺される。……俺達はあいつに殺されるんだあああぁぁぁ」


 近くに居た堅が止めるが、聞く耳を持たない守人。それどころか両手を頭の横につけ、しゃがみこんでしまう。


 「……ならば、殺してやる。殺してやる~」


 その言葉の後、守人は突然起き上がり次郎に投げナイフを投げつけようとした。


 「うぅぅぅぅ」


 「少しよぉ、気絶しててくれねぇか」


 幸い、ほぼ隣に居た堅によって守人は気絶させられたため、次郎に投げナイフは飛んでこなかった。


 「すまん」


 「いや、いいんだ。慣れてるからな」


 ジョンは次郎に頭を下げて謝罪する。次郎は気にしていないと隊長に伝えるが、顔は斜め上を見上げていた。






 時は少し遡り、次郎が上級強化骨格標本(ハイスケルトン)と戦っている頃、未来はというと。


 「師匠~」


 ようやく会えた迫夜の元へと向かっていた。


 「ウッッッッ」


 「キゥゥゥゥ」


 その途中に、未来に気付いた骨格標本(スケルトン)達はか弱い?未来を攻撃しようとする。


 「邪魔です。『焔爆烈拳(フレアブロー)』」


 だが、未来得意の炎を纏った拳が骨格標本(スケルトン)達に炸裂した。その攻撃は相手に触れた瞬間、小爆発を起こす未来の新技であった。骨格標本(スケルトン)達はこの攻撃を喰らい、バラバラの骨になって地面に落ちていった。


 「未来、無事だったんだな」


 その様子を遠目で見ていた迫夜。ただ立ち止まっているのを、チャンスと捉えたのか、骨格標本(スケルトン)数体が迫夜に飛びかかってきた。


 「危険な目に合わしてしまったな。俺は首領(ボス)失格だな。それで昨日は次郎に殴られるしな」


 その間にも骨格標本(スケルトン)達は間近にまで迫っていた。


 「まずはこいつらを倒さないとな『風流衝波(フウリュウショウハ)』」


 そう叫んだ迫夜の体に風が纏われていく。そして一定量の風が纏われた直後、外側に放出していった。その攻撃は凄まじく、飛びかかってきた骨格標本(スケルトン)達をただの屍に変えていく。それでも攻撃は止まらず、守っていた家のガラスもガタガタと揺らすほどだった。


 「師匠~、やっと会えました」


 全ての骨格標本(スケルトン)を倒し終えた二人。邪魔する者が居なくなったため、未来は迫夜の所に駆け込んでいった。そして二人は抱きついて再会を喜んだ。


 「ごめん。迷惑かけた」


 「大丈夫です」


 しばらく再会を喜んだ二人は、守人の絶叫を聞いて次郎達の方に向かった。


 「ん? 迫夜と未来ちゃんか」


 二人が着いたとき、既に守人は堅によって気絶させられていた。


 「みんな疲れていると思うが、死んでいった人を弔いたい。手伝ってくれないか」


 「ああ」


 「当たり前だ」


 「了解」


 隊長の願いに対し、ここにいる全員が首を縦に振って承諾する。日が暮れていく中、遺体を町の離れにある墓地に埋めていく。その中には公司と哲治も含まれている。遺体が全て埋められた時にはもう太陽は沈んでいた。


 「みんな、ありがとう。今日はもう遅い。この町に一晩泊まる」


 隊長の言葉に全員が従う。その際、共に戦った仲間を二人失った隊長の顔には涙の跡が残っていた。こうしてクレイバス攻防戦は幕を閉じるのであった。








 

 二回先予告


 次郎が【ボーンレイド】のアジトを見つけたという知らせに驚愕する一同。しかし隊長は予想だにしないことを口にする。二回先、未来の平和なき冒険その11~重要な時の選択肢は二つだけ~


 次回は6月11日投稿で閑話回となります。


 お詫び


 何回か前に全12話といいましたが、それ以上にあります。申し訳ありません。

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